しばらく新刊本屋へと足を運んでおりませんでした。気になる新刊があっ
ても入荷することはなく、せいぜいが文庫本新刊をチェックするくらいなの
ですが、本日目にした単行本では手にとるものがほとんどなしのなか、最近
では本当に珍しくなった箱入り単行本「花森安治選集」が美しいものでした。
この本売れればいいなですが、どうでしょう。
もう一冊手にしてみたのは、異色の役者さんの思いがけない本。
あまり普通の役をしない個性派の女優さんですが、とても魅力的な方であり
まして、この本をのぞいてみましたら、美しいのに驚きました。先日のテレビ
では大竹しのぶさんが主演する「女の一生」に助演しているとアナウンスされ
ていましたが、このような女優さんは貴重な存在でありますね。
最近の文庫本新刊で見てみたいと思っていた本をやっとであります。新聞広
告でチェックしたものでは文春文庫の二冊がのぞいてみたいと思ったものです。
一冊は皆川博子さんのもので、もう一冊は次のものです。
図書館から借りてやっとこさで目を通した小説ですが、幻想小説の好きな
人たちの評価は高くって、大きな賞をいくつも受けることになったものです。
「飛ぶ孔雀」は初出が2013年の「文學界」で、単行本になったのは2018年
ですから、それから二年での文庫化でして、これは異例のはやさであります。
文庫になったら、単行本よりも手に取りやすいだろうかと、それをチェック
してみたのですが、これの目次をみましたら、ななんと巻末の解説を金井
美恵子さんが書いているではないですか。
最近の文庫は、元版の中古本よりも値段が高いというのが普通のことであり
まして、食指が伸びなくなっているのですが、解説を金井美恵子さんが書いて
いるとなると話は別です。金井さんの文章の冒頭を立ち見してみましたが、
この文庫本のために書かれたもののようでして、山尾さんの小説と金井さんの
解説をあわせて読むことができるとすれば、これはお安いことと思って買わせ
ていただいたのであります。
金井さんが山尾さんについている文章は、他にもあるのかな。