朝ドラ効果

 朝のTVドラマのおかげで、「暮しの手帖」とその編集者関連の本が便乗本のように
でていますが、こういう便乗は賛成でありますね。
 「暮しの手帖」は創刊編集者 花森安治さんの個性が強烈ですから、花森の後に
花森なしでありまして、花森さんの遺産をまもっていくだけでは、雑誌としてジリ貧
になるのは当然のことで、雑誌の編集長を外部から招くなど思い切った方策で、この
出版不況へと立ち向かおうとしています。
 老舗の家庭雑誌が、このあとどのようになっていくのか注目されることです。
それにしても、経営的には決して楽ではないでしょうから、こういうときに朝の連続
ドラマで話題になるのは、広告を掲載しないことを基本とする雑誌「暮しの手帖」に
とっては、力強い援軍のようなことです。
 そういえばドラマの主人公のモデルとなる大橋鎮子さんが亡くなったことを眼にし
て、そのときに話題としたことがありましたが、この時には、数年後にこのような
ドラマが始まるとは思ってもみませんでした。
 当方が大橋さんに興味をもったのは、幼少のころにお父上の仕事の関係で、北海道
の亜麻畑の中で暮らしていたということがあったからでした。今回のドラマで残念な
ことは、ドラマのスタートがお父上が勤めていた亜麻工場をお辞めになり、静岡で
暮らしとなることでした。
( http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20130414 )
 それはさてドラマのほうは、これからいよいよ雑誌の世界の話となるのですが、
今回のドラマのおかげで、次の本も文庫化されました。

 次のものは、だいぶん前に文庫となっていました。
花森安治の仕事 (朝日文庫)

花森安治の仕事 (朝日文庫)

 花森さんは、過去の戦争への反省から「暮しの手帖」を発刊することになるのです
が、花森さんのような方がでるためには、戦争という経験をしなくてはいけないので
しょうか。