紙幣が5年後に刷新されるといって話題となっています。5年後は今よりも
キャッシュレスが進んでいるでしょうから、発行されるお札(というか流通する)は
今よりもずっと少なくなるのでしょうね。
以前の刷新の時には、お札の原版を作成する職人さんが引退近くなったの
で、健在のうちに作っておかなくてはといわれてましたが、やはりこういう技術の
伝承のためには、定期的に刷新をしなくてはいけないのでしょうか。
今回の理由には偽造防止があげられていましたが、最近のようにあれこれと
仕掛けが施されているお札でも、偽造しようという集団はあるのかな。
お札といえば聖徳太子と答えた時代に育ったせいもあって、そのあとのお札
に描かれた人たちは、あまり記憶に残っていないことです。お札は金額に目が
いって、偉人の肖像までは目が行かないのかな。
そんなことを思いながら津島佑子さんの「アニの夢 私のイノチ」をぱらぱらと
見ていましたら、津島さんがニュージーランドマオリ系作家との対談をしている
ところを目にしました。
「1998年3月、ニュージーランドの首都ウエリントンで開催された『作家と読者
週間』に参加してマオリ文学の現在、さらには現代の太平洋文学の一端に触れ、
日本にもなんらかの形でその状況を紹介いたいと強く願った」
とあるのです。ニュージランドは、英国系の移民と先住民マオリの人の文化がど
のようにマオリ系の作家さんのなかでせめぎあっているかを聞き出すのでありま
した。
そうか、当方の住む所はニュージーランドに姉妹都市関係のところがあって、
その町との文化交流では先住民である人たちの文化も紹介されるのでありま
した。
そういえば、この国よりもニュージーランドのほうが先住民への配慮はなされ
ていると思い、ちょっと検索をかけてみましたら、ありましたですね。
このお札の説明には、次のようにありました。
「50ドル札にはApirana Ngata が描かれています。彼はマオリ族で初めて
ニュージーランドの大学を卒業し、政治家として38年間活躍しました。
マオリ族やマオリ文化を守り、促進した功績が認められました。」
いろいろとあっても、さすがのニュージーランドです。
ということで、この国も20年後くらいにお札の刷新をするときには、そろそろ
このような視点から人物を選考してはいかがかなです。そうなると、男性ならば、
20年後には、そのような発想にはならないか。