昨日に図書館から借りてきた細見和之さんの「『投壜通信』の詩人たち」を読むた
めの予習として、2005年に細見さんがだした「ポップミュージックで社会科」を手に
しておりました。
- 作者: 細見和之
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2005/06/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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す。高校生が読んでわかりやすいとありますので、みすずとしては珍しい出版物のよ
うに思います。このシリーズがどのくらい続いたのか、わかっておりませんが、当方
が持っているのは、この一冊のみです。
この本のまえがきで、細見さんは次のように書いています。
「本書は、シリーズ『理想の教室』の主旨にのっとって、私が疑似授業として書き下
ろしたものですが、ここに書いた内容の多くは、私自身自分の職場であった大阪府立
大学において、繰り返し講義してきたものにもとづいています。
くわえて、2004年11月20日に、京都の柊小学校の保護者を対象とした『家庭教育学
級』における講演として、ここに記した内容に近いものを話す機会を、私は実際にも
つことができました。」
まえがきの冒頭の部分を一部省略して引用しましたが、小学校の保護者にむけての
講演などの再現とあります。保護者といったら、ほとんどは母親たちでありましょう
から、わかりやすくなければ、そっぽをむかれますでしょう。
この本で最初に取り上げられる「ポップミュージック」が「ドナドナ」という曲で
すが、その昔は子どもでも知っていた、この曲がじつはユダヤ系の人々の中から生ま
れたもので、それをジョーン・バエズがフォークソングの切り口で歌って、有名に
なったとありました。
ありがたいことにイディッシュ語で歌われている元歌「donna donna」の動画があ
りました。まだ学生であった細見さんは、子どもの頃に聞いていたいた「ドナドナ」
とは違うイディッシュ語の歌の印象に驚き、その曲の作詞者と書かれていた詩人の
「イツハク・カツェネルソン」という人物に関心を抱くことになるのです。(その
後に、「イツハク・カツェネルソン」さんの作詞ではないとわかるのですが。)
この元歌にジョーン・バエズさんが歌っている歌詞は忠実になっているとのこと
です。
日本で子ども向けに紹介されたのは、ずいぶんと違ったイメージとなっています。