昨日に診療までの待合せ時間に読んでいた坪内祐三さんの「文庫本宝船」について
です。当方にとっては、これは最強の「待合せ本」であります。
- 作者: 坪内祐三
- 出版社/メーカー: 本の雑誌社
- 発売日: 2016/08/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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でありますが、いまどきそんな人は、ほとんどいなくなっているようですね。
9年ぶりに週刊文春の連載がまとまって刊行されたというのに、そのわりに話題となっ
ていないようで、これは非常に残念なことです。
拙ブログでは、昨日にこの本のAmazonへのリンクをはってみたのですが、同じよう
にリンクをはっている人が、ほとんどいないというのは、どうしてでしょう。
当方が思いつくブログでも、これまでであれば、あれとかこれとかが坪内さんの
この新刊をとりあげたことでしょうに。その方たちはブログからFacebookなどに転じ
たからかもしれませんが、それにしてもさびしいことです。
ほぼ同じ頃に書かれたちくま文庫版「文庫本を狙え!」と「文庫本宝船」に寄せた
坪内さんの後書きでありますが、「文庫本宝船」のほうは、うんとトーンが暗いこと
です。この連載が続いているうちに起こった出版状況をめぐる変化と、それと軌を一
にする坪内さんの本が売れないということが、「文庫本宝船」の後書きになっている
のでしょうね。
坪内さんの後書きから、すこし引用です。
「私には夢があります。
この連載を千回続けたい。
もし千回続いたらその時連載をストップするかもしれません。」
連載千回といえば、あと二年後くらいでしょうか。それで終わってしまうのか、そ
れともさらに続くのか、それもこれも、この本がどのくらい受け入れられるか(売れ
ることではなく)にかかっているようです。
それにしても、この千回にこだわるところは、孤独な横綱 白鵬関に似ていなくも
ありません。坪ちゃんは、書評コラム界の白鵬なのかな。