わが点鬼簿

 「みすず」表紙裏にある小沢信男さんの文章をみていましたら「わたくし事の年間
点鬼簿」という言葉がありました。「点鬼簿」という言葉は、芥川龍之介の小説の
タイトルとなっているというのを、今回、初めて知りました。当方はこの言葉を
古山高麗雄さんの小説のタイトルで知ったように思います。

点鬼簿 (1979年)

点鬼簿 (1979年)

 点鬼簿の意味は「死者の姓名を書いた帳面。過去帳。」だそうです。当方には過去
帳というのがしっくりきます。
 今年に亡くなった人で、当方が本を読んだりして親しんだつもりをしている人の訃
報が続くことであります。先日は小笠原豊樹岩田宏)さんが亡くなりました。
北海道出身ということもあって、なんとなく親しみを感じておりました。
 小笠原豊樹さんといえば翻訳家として著名でありますが、一方においては岩田宏
名で小説、詩なども発表していました。当方は小笠原さんの売れない小説を出し続け
た版元のことを話題にしたことがありました。
( http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20080114 から何日か。)
 翻訳者としての小笠原さんとすこしつきあい、文筆家の岩田さんとしてもすこし
つきあい、詩人としての岩田さんには、ほとんどなじむことがありませんでした。 
 本日は岩田宏さんの「いただきまする」を手にしていました。
いただきまする

いただきまする

同志たち、ごはんですよ

同志たち、ごはんですよ

 まさか、この二冊の書影がリンクであがってくるとは思ってもみませんでした。
ごはんですよ」が一冊目で、それに続くのが「いただきまする」でありますが、
この二冊の書名は呼応しているようにも見えますが、「いただきまする」という言葉
を発したのは、どなたでありましたか。