真夏の球宴 2

 社会人野球というのは、いつからか実業団野球というのと同じになっていますが、
古い時代には社会人の倶楽部チームがあって、それには函館オーシャンなんていう
強豪チームもあったのでした。その後、企業がスポーツに力を入れるようになって
大企業では全国に所在する工場ごとに野球チームを抱えていたりしたものです。
日本の高度成長にあたる時期までが実業団野球の全盛期であったのでしょう。
 実業団野球の楽しさは応援合戦にもありまして、昔は野球チームがある工場に採用
された女性の事務員さんは、否応なしに野球のチアガールをしなくてはいけなかった
ようです。(男性社員にしても同じようなもので、応援リーダーくらいできなくては、
出世できないぞという風潮があったのかもです。)
 昨日の試合中継をみていましても、JR東日本の応援団は鉄ちゃんたちが泣いてよろ
こびそうなコスプレで、当方のなかでは、女性の応援団員さんたちの駅員スタイルが
強く印象に残り、思わずこちらのチームを応援してしまいました。(結果は残念であり
ましたが。)
 どこの企業も生き残りをかけて大変なことになっていますが、こうした時代である
からこそ、会社の一体感をたかめるために企業スポーツに力を入れるというのは意味
があるように思いますが、なかなかそうはならないようです。
 中国で生産した衣料品を国内で販売して、いまは海外にも店舗をだしている企業は、
ウィンブルドン大会の決勝に残った男子選手のウェアに企業マークをつけていました。
世界のマーケットを相手にしたときに、実業団野球ではなんの力にもならないといわ
れそうであります。
 それはそうですけれど。