阪田寛夫全詩集を編む 6

 「阪田寛夫全詩集」の章を立てと、これに収録されなかった作品ジャンルについての
編者 伊藤英治さんのコメントを紹介しましたが、それじゃ収録の方針というのはと、
思っていましたら、これは「全詩集」の冒頭、目次の次にありました。
「 作品収録にあたって
 一 本詩集は、著者阪田寛夫の全詩作品の収録につとめた
 二 本詩集は著者の創作範囲が多岐にわたるため、各作品を九章のジャンルに分けて
  編纂した。
 三 各章の作品はそれぞれ発表順とした。但し、作品の初出は編者の調査に基づくもの
  であり、今後の調査で新しく初出が確認された場合は改訂版等で訂正する。
 四 作品の完成への推移や組曲(組詩)の構成を知るために一部作品は重複して収録
  した。
 五 各作品の初出及び本詩集に収録した定本は巻末の索引に記した。
 六 一部作品で旧字旧仮名を使用しているが収録の底本どおりとした。
 七 本詩集は、生前に著者の了承を得ており編者の責任において編集した。
  編者 」
 まず、これがあって、それでのあとがきでありました。
 「全詩作品の収録につとめた」とあるのですが、これから除外されたものは、阪田さん
のものであっても詩作品ではないということですね。「依頼者の求めに応じて作った」
ものは、阪田さんにとって「不本意なもの」と、伊藤英治さんは記しています。
求めに応じたものとは「校歌・社歌やコマーシャルソングなど」とあります。
「この二つのジャンルの作品は著者の要望によって収録しておりません。」
 不本意とはいうものの、阪田さんによる「コマーシャルソング」にどのようなものが
あるか知りたいと思うのでした。