年頭所感 2

 阪田寛夫さんの「年頭所感」という作品を引用できたのも、理論社「全詩集」(とりも
なおさず、編集者 伊藤英治さん)のおかげであります。
 「年頭所感」と題された二行のものは、詩を作るためのメモのようなものでありまして、
これをもとに詩作して発表したのが「年頭所感について」であります。
この全詩集の索引には、この二つについての初出誌等についての記載があります。
・ 年頭所感 初出 定本 不明 2001年頃作
・ 年頭所感について 初出 「あけぼの」2003年1月 聖パウロ女子修道会
           初出タイトル 「年頭所感」 定本「悔悟詩集」未刊
 この索引はすごい。調べるということは、こういうことでありますかな。
作品の一つ一つについて、このようなコメントがついています。詳細な年譜とあわせて
資料的な価値は抜群であります。(詩作品だけでなく、散文などのついてもこれは準備
されていたのでしょうが、これは日の目をみるのでしょうか。)
 本日も、阪田寛夫さんの詩の紹介です。
 年めぐりーしりとり唄ー
 かるた たこあげ げんきなこ
 こけし しもやけ けやきのめ
 めだか かげふみ みずすまし
 しがつ つみくさ さくらもち
 ちまき きつつき きりのげた
 たうえ えひがさ さくらがい
 いなか かなかな なつやすみ
 みさき きいちご ごむぞうり
 りんご ごいさぎ ぎんやんま
 まつり りんどう どうわげき
 きのみ みのむし しかのこえ
 えいが がいとう おおみそか
終わりなき世のめでたさを歌ったものですが、しりとりになっていますので、いつまで
も続きます。「かるた たこあげ げんきなこ」ですが、最近のこどもにはあてはま
らないか。