平凡社刊行の加藤周一著作集は、第18巻のみが未刊となっています。これを完結
させなくていいのかと思うのですが、加藤周一さんには、それ以上に重要なことが
あったのでしょう。
- 作者: 加藤周一
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 1997/07/01
- メディア: 単行本
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「 第7回配本をお届けします。
次回配本・24巻は、(97年)9月18日を予定しています。・・・・・
9月に第24巻を刊行いたしますと、著作集第二期・全9巻も、完結までいよいよ
あと一巻を残すのみとなります。その最終巻『加藤周一著作集第18巻 近代日本の
文学者の型』は、文学、思想、人物に関する多数の収録作品の冒頭に、『鴎外・
茂吉、杢太郎』を配します。加藤周一先生が95年にNHK人間大学で講義した際、
同名のテキストが発行されておりますが、今回著作集のために新たに書き下ろされる
未発表作品です。第17巻所収『斉藤茂吉の世界』と併せ、ヨーロッパへの留学経験を
もち、医学者であり文学者であった標題の、森鴎外、斉藤茂吉、木下杢太郎の生涯と
作品とを通し、さまざまな問いかけが行われることでしょう。脱稿をまち、おって
お届けいたします。」
このような編集部からのメッセージを受けたのは97年7月のことであります。
この時点では、まだ原稿はあがるめどはたっていなかったのでしょう。「おって
お届けいたします。」とあってから12年です。
こういう場合には、どのような処理をするのでしょう。
・ とりあえず、書き下ろしのものを除いてだす。
・ 書き下ろしのものを途中まででもいいから収載する。
・ 18巻を未刊のままで、終了宣言してしまう。
このようなことしか思いつきませんが、これは奥様と鷲巣さんが相談して決める
ことになるのでしょうか。