おやまから本の街へ

 本日は宿をでて上野のおやまへとむかったのですが、上野駅公園口の改札あたりは、
ものすごい人でありました。特には、駅のなかにある展覧会チケットの販売所に
長蛇の列ができているのに驚きました。こんなに列ができているのはすごいと思い
ましたが、これは「阿修羅展」のせいであるようです。小生が目的とした「ルーブル
展」も善戦ではありますが、会場にはいるまでに要する時間は、阿修羅展のほうが
倍もかかったとか聞きました。
 上野のれん会が発行している「うえの」5月号表紙には、創刊50周年記念号との
刷り込みがありますが、これには創刊号の写真が掲載されていますが、59年のもので
ありますが、写真家「奈良原一高」のもので、これには次のようなコメントがついて
います。
「 このころは動物園西園のキリン舎から広小路の屋並みをこえて松坂屋が見えました。
壁画の飾りは皇太子ご成婚奉祝」とあります。59年というのは「ご成婚」の年で
ありましたね。この号は50年を記念する文章がたくさん寄せられていますが、なか
には、「美智子さま、金婚おめでとうと」という文章もありました。
 本日に足を運びました「国立西洋美術館」も、建物が完成して50年となりました。
「うえの」5月号には、現在の館長である「青柳正規」さんが美術館の50年に
ついて記しています。
「 開館5年後の『ミロのビーナス特別公開』ではミロのビーナスただ一点だけの展示
であったにもかかわらず、80万人もの来館者が押し寄せ、入場を待つ人々の行列が
袴腰のところまで続く事もありました。このような大混乱の展覧会は最近では少なく
なりましたが、現在開催中のルーブル展は久しぶりに1日8000人以上の方々に
来館していただいております。これも上野という交通が便利で庶民的な街であるため、
気軽に足を運べるといいう長所のたまものと感謝しております。・・
 どうかいつまでの商業と文化の活気ある街として日本中だけでなく、アジアや
欧米からの方々にも足を運んでもらえるよう・・・・」
 六本木にも国立美術館ができたり、ほかにも美術館ができていますが、やはり
気軽に足を運べるということでは、上野がメリットのほうが条件がよろしいようです。
こうした展示に足を運んだかたが、上野の商店街にくりだすというのは、どうなので
しょう。
 この「うえの」5月号には坪内祐三さんが、次のように書いています。
「おと年、上野公園の国立博物館のまさに一角にあった『一角座』というカプセル
劇場で立て続けにトークショーをした。・・
 二回とも、終わったあとで『レストラン聚樂台』にのみにいった。私の早稲田大学
講師時代の教え子たちもやって来て、けっこうな人数になった。
 しかし『レストラン聚樂台』なら全然大丈夫だ。
 大人数で、予約なしの、しかも確実に入れる、店にいくのは楽しい。」
 このレストラン聚落台、昨年4月に閉店していますので、お山はにぎわっても、
のれん会のお店には、かならずしも波及効果はないのかもしれません。