加藤一雄教 3

 加藤一雄教の信者の方から連日書き込みをいただいておりまして、このように
信者さんが顕在化してくるとは思ってもみませんでした。本当にネット世界の
楽しさであります。こういう楽しさばっかりでありましたら、韓国の女優さんは
自殺をしなくてもよかったのにと、最近のニュースで初めて知った美人女優さんへの
ネット上で誹謗中傷のことを残念に思うのでありました。

 Mさんという信者からは次のような書き込みでした。
「 杉本秀太郎では「西国記 富士正晴加藤一雄」という文章が印象的です。
『パリの電球』(初出は「ちくま」87年10月号)所載。また、富士は『蘆刈」の
書評を「三彩」76年5月号に書いています。 」

 小生は、山田稔さんは翻訳を除いては、ほとんどの本を購入したのではないかと
思っているのですが、同学の杉本秀太郎さんは、みすずからの「京都」ものを何冊か
もっているほかは買い続けておらずで「パリの電球」は、この本の存在自体を承知
しておりません。
 しかし、この「西国記」の初出は「ちくま」87年10月号とありますので、この
文章は読んでいないわけがありませんので、これは読んだけど印象に残っていないと
いうことでしょうね。小生は「ちくま」を創刊当時から定期購読で、手元にはほとんど
残っているはずですが、20年前の「ちくま」を探し出すのは至難のわざで、「パリの
電球」をどこかで探すほうが早いかもしれません。
 小生が先月に購入した「無名の南画家」は三彩社刊でありますが、美術雑誌の
「三彩」というのは、本屋で手にしたことはありませんので、このような場所に
書かれていても、小生の目にはとまりません。
 それにしても「富士正晴」さんの「乱世人間案内−退屈翁の知的長征 」という本が
あることは、不覚にもしりませんでした。たしかに、榊原紫峰くらいからは読むのが
面倒になって購入しないこともあったのですが、それでもエッセイなどは継続して
購入していたと思っていました。この本が未来社から独立した松本昌次さんの起こした
影書房の初期のもので、それで宣伝が行き届かなかったものかもしれません。
 原章二さんは平凡社新書で、小生ひいきの「小沢信男」さんと一緒に「時代小説」に
ついての著作を発表しています。この時に原さんの名前が記憶されたのですが、
そう方が、なぜ加藤一雄さんについてかいているのか?と思いました。