一息つくことに

 何日間か余裕のない生活をしておりましたが、それも一山越えて、一息つく

こととなりました。クレージー・キャッツにならいまして、一つ山越え、ほだら

だほいほいと口をつくことです。

 本日は「ちくま」10月号が届いておりましたが、まだ頭が読書モードになり

ませずで、目次と新刊広告を見るのみでありました。

 あとは、出ていることもまったく知らなかった佐藤正午さんの「書くインタ

ビュー3」の中古本が届いておりました。小学館文庫は、たまにこのようなも

のを目につかないようにだすことでありまして、まあこれは各社からの佐藤正午

さんエッセイ集に共通した手法のようであります。

 とにかく鳴り物入りで、売上部数を競うような本があれば、片方では佐藤正午

さんのように、たまに刊行する小説がそこそこ売れれば、エッセイは正午ファン

が喜んでくれればよろしということで、ひっそりと出されることもありです。

 まあ、当方は部数を競う作品には、ほとんど縁がありませんで、どちらかと

いうとひっそりとというのが好きであります。

 

 

古い写真をみながら

 家族が集って、すこし昔の話をすることになりです。

 我が家に残っている古い手紙をひっぱりだしてきて、皆が生まれる前のことを

話題にしたり、写真を見たりして、盛り上がることです。

 なかなかこういう機会もなくなっていますが、これらの保存をこれからどうし

ていくか、難しい問題であります。

まだまだあわただし

 あわただしい日が続いておりまして、時間はあるようなないようなことで、

本もTVも見ることができずであります。本はあとすこしで読み上がりそうな

「コード・ガールズ」を読むつもりでありましたが、これもできてないこと。

 相撲はひいきにしている力士が連敗でありまして、なかなか思うにまかせ

ないです。

いつの間にでていたのか

 先日にどなたかが佐藤正午さんの「書くインタビュー」の新刊がでると記して

いまして、それであわてて確認することになりです。「鳩の撃退法」が映画になっ

て上映されていることもあり、それを追い風に新刊をだして売ろうというのが、

版元の目論見であるようです。(佐藤正午さんは、売れてもうれなくてもいいと

いう感じであるのですが)

 今回で「書くインタビュー」は4冊目となるのだそうです。今回の表紙は

直木賞の記が表紙となっています。

 ということは、これに先立って3がでているということですよね。小学館文庫

でありますから、行きつけの本屋でチェックしていても、目に入らなかった可能

性があります。いったいいつにでていたのだろう。

 すでに四年前くらいにでているいたようで、あわてて確保につとめることです。

 佐藤さんの作品は、小説よりもエッセイのほうを楽しみにしていたことがあり

まして、佐藤さんが敬愛する野呂邦暢さんの「小さな町にて」のような感じで、

ちょっとギャンブルにはまってしまう佐世保の日々のところを読むのが楽しです。

 佐藤さんが好むギャンブルは競輪でありまして、最近は競輪に負けて借金で首が

まわらないということはないでしょうが、当方が最初に読んだエッセイでは、国民

健康保険税の支払いができずで、市から督促にあったことが書かれていました。

 「書くインタビュー4」をパラパラとのぞいているのですが、初めのところから、

次のような書き方で、これは期待できることです。

「ちょうど一年前の送ったメールをいま読み返して、そうか、去年の正月は競輪の

ネット投票にのめりこんでたんだな、連戦連敗だったな、とおぼろげに思い出した

ところです。今年は競輪に手を出していません。毎年おなじバカはやりません。

今年の正月はyou-tubeのモンスト攻略動画にのめりこみました。」

 「書くインタビュー」はインタビュワーの東根ユミさんからのメールでの質問に

佐藤正午さんがメールで返すという形式でありまして、上に引用したのは2017年

1月のものでありました。

 ちょうどこの年に「月の満ち欠け」が書き下ろしで出版されて、その作品で

直木賞を受けることになったのですが、この「書くインタビュー」は「きらら」

という雑誌に連載され、いきなり小学館文庫にはいるというのですから、ほんと

人目につかなくても不思議ではありません。

 

本日は再挑戦で

 この休み期間に作業を行うために確保した中古パソコンが昨日に届いて、

昨日は電源をいれて起動することを確認し、これに使用されているSSDの容量

が小さいので、それを大きなものに変えるべく作業にかかったのですが、どう

いうわけかうまくいかずで、結局作業を中断して、本日に持ち越しです。

 本日も午前にはうまくいかなくて、気分転換に散歩にでかけることにしまし

た。夕食後に作業を再開したのですが、ちょっとやり方を変えましたら、これ

までが嘘のようにすんなりと終わりました。どうやら昨日まで作業に使用して

いたUSB接続のケーブルが、だめであったようです。このケーブルはずいぶんと

昔に購入してHDDなどをパソコンに接続するのに重宝したのですが、今ころ、

IDE接続可能なケーブルなど使う人いないよね。

 ということで、SSD128G+HDD500GからSSD500G+1Tのセットに

変更することができて、とりあえずこのあとは、これに既存のデータを移行す

ることになりますが、これは次の週末にかけての作業となるのかな。

 これに並行して「コード・ガールズ」を読むことになりですが、なんとか本日

はすこしまとまったページをクリアすることができました。(このあとさらに

読むことにします。)

 こうしたUSAの暗号傍受から解読という作業は、当然のこと日本でも行われて

いたのでしょうが、どのような人たちがどのようにしていたのか、気になること

でありますね。

 このようなことを思いながら、黒川創さんの「鶴見俊輔伝」をのぞくことにで

す。そこには、次のようにあります。

「着任先は、ジャカルタ在勤海軍武官府。・・任務とされたのは、たとえば、連合

国側の短波放送を聴いて、戦果および被害の発表、食糧事情、将兵の士気の状況、

それらを素材に毎日の『新聞』を作ること。日本の大本営の情報源に頼ると、自軍

の盛夏を無理に誇張することに偏っていて、現実にもとづく作戦の立案の役に立た

ないからだ。

 夜間にラジオで聴取したメモを作り、すこし眠ってから出勤し、その日の『新聞』

の原稿を書く。タイピストの女性二人が、これを和文タイプで打っていく。」

 鶴見俊輔さんは、結核の後遺症で徴兵検査では第二乙種合格。すぐに招集とは

ならなかったので、このジャカルタ行きは軍属として志願したものだそうです。

得意の外国語を生かしての、情報収集が仕事ですが、ここのタイピスト女性二人と

あるのですが、この女性とは、日本から行っている人なのか、それともインドネシア

の人なのかですが、和文タイプとあるのですから、やはり軍属として働いている

日本女性がいたと考えるのが妥当なのでしょうね。

 

 

昨晩から雨となり

 朝起きたら雨が続いておりました。朝のうちに散歩にでかけましょうと

思っておりましたが、このお天気では無理をしないであります。

ということで、自宅にいることになったのですが、本来であれば雨読という

ことで、昨日からの引き続きで「コード・ガールズ」かプルーストをばりばりと

読んでいるはずであるのに、そうは問屋がであります。

 なんとなくTV(というか録画した番組)を見ておりましたら、午前も終わり

に近くなりました。そのころには、休み期間のために確保してあった安価パソ

コンが届けられて、午後からはそれの調子を見ることになりました。あれこれ

と手を入れることになるので、これはすこし時間がかかります。

 そういえば、今朝の朝日読書欄には、小沢信男さんの「暗き世に爆ぜ」が紹介

されていました。書評のところではなくて、記者さんによる新刊紹介という趣き

でありますが、これがとてもよろしでありまして、この記者さんは小沢さんの

ファンであったのだなとわかることです。

 小沢さんの遺著となったこの本は、一気に読めてしまうようなものですが、

そんなもったいないことはできないと、ちびちびと読んでいます。何年たって

も読み終わっていないかもしれないのですが、それでもいいのさ。

 これを読んだ家族から、これを見たら小沢さんの俳句をみてみたくなるねと

いわれたのですが、「私の東京全集」に収録のほかは、簡単には見られないの

が残念なりです。

 そんなことを思いながら、ぱらぱらと「賛々語々」の収録分を見ていたら、

あらまこんなところに誤字があったと発見したりです。みすず表紙裏の時にも

そうであったのかなと思いながら、あえて確認もしないことに。

 本日は、当方が所蔵する小沢信男さんの俳句色紙を見せびらかすことに。

これは「中野書店 古本倶楽部」のカタログに掲載されて、売れ残っていた

二枚のうちの一枚です。結局、中野書店が苦しくなって、大幅ディスカウント

をした時に購入しました。もう一枚は、小沢さんの一番有名な句で「梅雨の

路地」ですが、こちらも同じ時に確保です。(この色紙は、小沢さんも未知の

方からねだられて揮毫したものなのだそうですが、その方は転売目的であった

ようで、その経緯を伝える小沢さんの手紙も色紙のおまけとなったおりまし

た。こういう背景を知ったからには、当方が確保せずにどうすると思ったの

ですが、ずいぶんと前のことです。)

 当方の家族も本はあまり欲しいといわないのですが、この色紙はもらっても

いいかなということになっています。いまだちゃんと額にも入れてなくて、

扱いがよろしくないことです。

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