突然の訃報にすこし驚く

 昨日の早朝に家の電話がなって、いやな気分で電話にでることにです。

当方の夫婦ともに両親をなくしていますので、その関係での電話という

ことはなくて、はてさて誰からかなと思いましたら、50年来の友人の息子

さんからでありました。ということは、その父親になにかあったのかと

思いましたら、案の定で前夜のどこかの時間に自室で倒れて、朝になって

から亡くなっているのを発見したとのことでした。

 これまでの人生の半分はメンタル不調でありまして、その関係の薬とは

縁が切れずではありましたが、こんなにあっけなく亡くなるとはねと、こ

れまでの付き合いを思い返すことにです。夕方には弔問に行ってきたので

ありますが、これまでの彼との暮らしというのは、家族にとって、相当に

大変なものでありましたから、心中複雑なものがありましたでしょう。

 音楽が好きな彼は、葬儀の時にレクイエムか何かを流してもらいたいと

いっていたけど思いあたるものはありますかと、奥様から問い合わせがあ

りまして、彼といえばやはりバッハで、レクイエムであればモーツアルト

ではないでしょうかと答えたのですが、彼からのメールには、BGMように

次のような曲をMDに入れて(彼は最後までMP3には縁がありませんでした)

聴いているとありました。

「・平均律クラヴィア曲集第1巻(グールド:Pf.)
 ・平均律クラヴィア曲集第2巻(グールド:Pf.)
 ・インヴェンション&シンフォニア(グールド:Pf.)

 ・フランス組曲(グールド:Pf.)
 ・イギリス組曲(グールド:Pf.)
 ・前奏曲とフーガ(グールド:Pf.)

 ・トッカータ(グールド:Pf.)
 ・ゴールトベルク変奏曲(グールド:Pf.)
 ・ピアノ協奏曲(グールド:Pf./ゴルシュマン:コロムビア響楽団)

 ・無伴奏チェロ組曲(カザルス:Vc.)
 ・無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータ(シェリング:Vn.)」

 ひどい睡眠障害で、限度ぎりぎりまでの眠剤を服用していましたが、

高いびきをかいていても、自分では眠ることができていないと訴えていまし

た。

 そういうことでいえば、グールドの「ゴールドベルグ変奏曲」が、彼を

送るためにはいいのではないかと答えたのですが、さてどうなりますでしょう

ね。