本日は、今年はじめてブックオフへといってきました。駐車場に車がいっぱいで、
すでに正月休みは終わったはずなのにと思いましたが、これはどうやら「ウルトラ・
セール」というのをやっているせいであるようでした。本日まですべての本が2割引
なのだそうです。年の初めのブックオフは、いつもこういう企画をやっているのを
忘れていました。(最近のブックオフは、ものによっては定価6割となっていたりし
ますので、その昔ほど安くは感じなかったりします。)
それはさて、最近気になっている文章であります。
「ちくま」に掲載されている斎藤美奈子さんの「世の中ラボ」12月号の冒頭にある
のですが、「現代日本の転換点かどうかはわからないが、『今日の日本がなぜこう
なのか』を考える上で、私は1996年が重要な年ではないかと考えてきた。」
この斎藤さんの文章のなかには「リベラル&左派がノホホンとしている間に?」
とありますが、当方も改憲勢力が国会の三分の二を占めるようなことが現実のこと
になろうとは思ってもいませんでした。どこかで、振り子は揺り戻しとなってバラン
スがとれるものと思っていました。
斎藤美奈子さんの「ちくま」12月号の結びは、次のようになりです。
「内政面では新自由主義、外交的には強い国家、思想的には歴史の改竄も辞さない
歪んだ愛国主義。それは一朝一夕になしえたものではない。私たちが学ぶべき教訓
は『草の根右派は九十年代半ばから二十年かけてこつこつと地歩を固め、今日の隆
盛を手にしたのだ』という事実である。リベラル&左派が失地を回復するには、同じ
だけ時間がかかるだろう。そのくらい覚悟はしておいたほうがいい。」
あんなのは、まともにとりあわなくてもいい、いつか言わなくなるだろうよと思っ
ているうちに、そういうとんでもが主流になっていて、すっかりそれが世間の常識と
なってしまうというのが、戦後70年の世であります。
そんな気分で「ウルトラセール」が開催されているブックオフにはいって、購入し
たのは、次のものです。
『君が代』は微風にのって―これでも“戦前”ははじまっていないか? (1983年)
- 作者: 小田橋弘之
- 出版社/メーカー: 晩声社
- 発売日: 1983/07
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