今年は谷崎潤一郎の没後50年・来年は生誕130年という節目の年でありまして、
特に没後50年というのが、現在の法律において大きな年にあたるようです。
今年はそうした記念の年にふさわしくずいぶんと谷崎がメディアで取り上げられた
ようです。特に、これまで決して公開されることのなかった書簡などが表にでて、
ますます文豪 谷崎潤一郎の人物像に関心が集まりました。
そうはいっても、どこまでが演技で、どこからが本来の姿であるのか、それとも信じ
られないほどの性癖の持主であるのかと思うことです。
今月にはいってからTVでは、NHK「歴史ヒストリア」という番組で谷崎を取り
上げ、そのあとにはBSでは、映画「鍵」が放映されました。
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達矢と叶順子でした。小説は1956年に刊行で、映画が公開されたのは1959年ですか
ら、その時代の雰囲気が、当然のことながらリアルに味わえます。
主人公の設定は56歳、演じた鴈治郎は公開当時57歳くらいですから、こちらもほぼ
同じで、京マチ子さんも作中人物とほぼ同じの45歳でありました。あの時代において
56歳くらいというのは、初老という描かれ方をするのですが、鴈治郎のたたずまいを
みますとほんとじじいと呼びたくなることです。
決定版と名付けられた「谷崎潤一郎全集」の刊行が始まった谷崎イヤーの掉尾を飾
るのは、「芸術新潮」の特集でありました。
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