八尾からの便り 2

 八尾からの便りに同封されていた「八尾の入り口」を手にしています。
 大阪から遠く離れていたところで暮らしていますと、八尾と聞いても具体的な
イメージがわきませんです。この本では八尾市民に「八尾のヒーロー、ヒロイン」は
というアンケートの結果がでているのですが、それの上位にあがったのは、次のような
人たちであります。
天童よしみ聖徳太子今東光河内家菊水丸清水翔太平野早矢香
大月みやこジミー大西弓削道鏡三池崇史青木崇高・・」
 天童よしみさんは、幼少期に八尾にうつり住んで、今も住んでいるということもあり、
ぶっちぎりでの一番とありました。今は八尾を代表する人物といえば、天童さんとなる
のですね。
 歴史上の人物としては聖徳太子弓削道鏡があがるのですが、これがどうしてあがる
のかは、まったくわかっておりませんでした。
 今東光という作家は、当方の世代にはなじみのある名前でありまして、八尾というの
が頭にすりこまれているのは、今東光さんのおかげでありますね。
この本の今東光さんの紹介文には、次のようにあります。
今東光が住職を務めた山本の天台院は、檀家や住民の憩いの場であり関西文壇サロン
でもあった。マスコミでの『毒舌』なイメージとは異なり、東光の姿は見識に富む学僧
で広く人を愛し、話し言葉一つにも心根の優しさがにじんでいたという。新聞記者から
作家になった司馬遼太郎を応援し、瀬戸内晴美の出家得度に際しては師僧となり、自らの
『春聴』の一字を採って『寂聴』の法名を与えた。親交のあった岩田浅吉氏の名前を
借りて『悪名』の主人公を朝吉とするなど、遊び心も満載の人だった。」
 今東光さんの作品が八尾の土地を有名にするに力を発揮したのでありますが、八尾の
人たちは、「あの男のせいで八尾はガラの悪い町にされたんや」とぼやいているとの
ことであります。