本日の本

 本日は久しぶりに行きつけの本屋に立ち寄りました。もともとは、そこそこの書店で
ありましたが、最近はずいぶんと元気がなくなって書棚もさびしくなっています。
このようなところで、佐伯泰英さんの岩波書店から刊行されたものを見かけましたら、
私が買わなくてはだれが買うのかというような気になるのですが、本日は手がでません
でした。売れ残って、しかも返品がきかないとなったときは、当方が買ってあげること
にいたしましょう。
 ここでは売れ残っていた伊井直行さんの「ポケットの中のレワニワ」上下を新刊で
購入したのでありますが、コンピュータ配本というのは皮肉なもので、めったに売れ
ない本が売れたとなると、それが補充で配本されてしまいまして、いままたこの本が
書棚にならんでいます。この小説は、最近になって文庫となりましたが、あの元判は、
無理に上下二冊にしたようなもので、この文庫のほうが、当然ながらおすすめです。

ポケットの中のレワニワ(上) (100周年書き下ろし)

ポケットの中のレワニワ(上) (100周年書き下ろし)

 この小説は、かって一年だけ住んでいた京浜東北線蕨駅近くにあった住宅公団の団地
を思いださせました。あの団地も20数年たって団地内にあってこどもたちが通った
小学校は閉校し、住人は高齢化し、またアジアからの外国人居住者が増えたという話を
聞きました。