本日は大晦日

 「今年のことなど」というタイトルで記していましたが、もうすこし話題がつながり
そうであるにもかかわらず、あとすこしで今年が終わります。
 編集者 伊藤英治さんに導かれて阪田寛夫さんの足跡をたどるのは、年をこえて続き
そうであります。
 大晦日といえば、NHKでは「紅白歌合戦」をやっているのですが、仕事が終わらな
い台所ではラジオから中継を聞き、こどもたちは居間のテレビで見るのでありますが、
当然のこと、ラジオの音声とテレビの映像、音声にはタイムラグがあります。
アナログとデジタルの世界の違いですが、昔の野球中継でテレビで画像を見ながら、
ラジオ中継のアナウンサーの芸を楽しんだ世代には、淋しいタイムラグであります。

 今年の「紅白歌合戦」は、大震災からの復興がテーマのようでありますが、この番組
を見ながら、「阪田寛夫全詩集」のページをめくっていましたら、次のような詩があり
ましたです。

  われら歌うとき

 歌ごえが
 くちびるを
 離れたとき
 土のうえに
 花びらが
 こぼれるとき
 小さな やさしい
 この世界が
 青く 青く 
 光るのです

 歌をうたえば
 風が鳴る
 心むなしく僕たちは
 声をあわせて
 ただ歌う
  ぼく あなた きみ わたし
 みんなの思いは一つの川
 夕焼け空へほとばしる
  ああ
 歌っていいことだ
 心むなしく僕たちが
 空を仰いで歌うとき

 今年一年、拙ブログにお立ち寄りいただいた皆様に感謝申し上げます。
 来年が、今年よりも良い一年となりますことを心からお祈りします。