ずいぶんと時間がかかった

 図書館が休館であることをいいことに、現在借りている本の返却日を守らな

かった。なんとか読んでしまおうという気持ちはあったのだが、一気に読むと

いうタイプの小説でもない(あくまでも当方にとってのこと)ので、うだうだ

として時間がかかってしまいました。

 というのは西村賢太さんの未完の遺作となった「雨滴は続く」のことであり

ます。

 この作品については、あちこちで話題になっているはずでありますので、そ

れらをのぞいてみましたら、たぶんあれこれと知ることができるのでしょうが、

この作品は、あとどのくらい連載するつもりであったのでしょうね。

 そう思って最終ページのところをみましたら、連載最終回の執筆途中で著者

が亡くなったことにより未完とありました。それまでの連載は2021年12月号ま

で掲載となっていて、それからちょっと空いて最終回を書いているときに亡く

なり、死後の2022年4月号に最終回が掲載となったものとありました。

 ちょうど最終回は文芸誌に掲載となった小説が芥川賞の候補になる旨のハガキ

が届いたというくだりがありまして、これをもって終わらせるという考えであっ

たのでしょう。あとは、何度もこの文章を声にだして、推敲して(作者にいわ

せるとブラッシュアップ)から完成稿とするのであったのでしょう。

いたって粘着質でありますから、この作品を単行本にするときには、もうれつに

加筆などがなされたのでしょう。

 本当に命を削っての仕事という感じですが、作品を読んでも相変わらずで、

愉快な気持ちにならず、すこし不愉快を楽しんだという感じであります。

 

好事魔多し

 旅行の疲れを回復するためには、すこし身体を動かす必要があるということ

で、本日の午前にはトレーニングへと行くことになりです。ちょっと軽い目の

運動を70分ほど、汗をどっとかいて、すこし気分がすっきりとすることです。

 今回の旅行より戻ってあれこれと連絡をしていましたら、当方のスマホ

音声通信の送受信ともにできないことがわかりました。データ通信のほうは

できますし、他のスマホSIMカードを移しますと、問題なく音声通信ができ

ますので、これはどう見ても当方のスマホのほうに問題がありです。

 このスマホは、LGが韓国内にだしていたもので、なかなかレア物のもので、

愛着があったのだけどもです。ちょうど二年を超えたところであります。

ほとんど使われていないものを1万円で買ったのですね。

 当方はここ何年もLGスマホを使い続けておりまして、なんとか次のものも

LG製でと考えるのですが、いかんせんLGエレクトロニクススマホからの撤退

を決めたということで、新しい商品がでてきません。国内のキャリアでの採用

も少ないこともあって、国内流通も激減です。

 なんでここまでしてLGにこだわるのかと、自分でも笑ってしまうのでありま

すが、まあここまできたら、行けるところまでLGでいくぞと気持ちを固めるこ

とにです。

 そんなことで、夜になってからオークションでUSA向けに販売されたLGのも

のを確保です。当方の購入したLGスマホとしては一番高額(といってもたいし

たものではないのですが)であるのですが、若い人に人気のあの最新機種とく

らべると、ただみたいなものかな。

 それにしても、スマホにそんな高い金額を投じてどうするのでありましょうか

と思うことです。すこしでも本代にまわしてくれたら、本屋さんも喜ぶのであり

ましょうに。

 たまっている本も新聞も、まるで読むことができておりません。明日は新聞休

刊でありますので、すこし読まなくてはです。

 まずは残り少なくなっている西村賢太さんの「雨滴は続く」を読んでしまわな

くてはです。

 

夜に戻りました

 二泊三日の修学旅行から夜遅くに戻ることになりました。幸いなことに三日

ともにお天気に恵まれて、箱根滞在中は富士山を眺めることができました。

これはうれしかったことです。

 ずっと思ったよりも観光客が多かった(自分たちもそうなのですが)ですが、

特に週末で紅葉時期にかかった本日は箱根はたいへんな人ででありまして、人混

みが得手ではない、お上りさんの一行は、すっかり元気を喪失です。

ということで、観光客が行列を作っているお店などを避けて、昔風の喫茶店

大きな荷物を抱えながら休憩を取って、そのまま新宿行きのロマンスカー

発時間を待つことになりです。

 新宿にでてから、品川経由で羽田空港にむかい、自宅についたのは22時を回って

おり、そのあとたまっていた新聞などをチェックすることになりました。

新聞読書欄にはなにかめぼしいものはないかとか、本日は「本の雑誌」が届いてい

たぞとか、それは明日以降の話題となりました。

箱根といえば

 当方は関西派でありますので、箱根といわれても駅伝とは

いいませんです。やはり、乗り鉄ロマンスカーと、スイッチバック

ですよね。

本日もアルコールが入りましたのと、連日の強行軍で、すこしく

くたびれです。これでお茶をにごすことにします。

おやすみなさい。

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お上りさんで

 高校クラス会での古稀修学旅行で、本日はお上りさんしています。

修学旅行でめぐったところをということで、はとバスに乗ったりです。

コロナのために二年遅れになりましたが、皆元気でよかった。

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 今回の旅行の持参本は、結局のところ佐藤正午さんの書くインタビュー

となりました。今月に出た新刊です。

 話題が競輪から始まりまして、佐藤さんのわだいでは、これが一番

好きです。その昔の文庫 side bというのが競輪エッセイで楽しみ

ました。

 本日は呑めない酒をいただき、すっかり酔っぱらったので、これで

おしまいです。

旅行の準備

 高校のクラス会では四年に一度オリンピック開催の年に集まりをすることに

しているのですが、皆がちょうど古希をむかえることになる2020年は、

修学旅行と称して、高校のときの修学旅行で利用した宿を再訪しようというこ

とになりました。

 その前年くらいから予定をたてていたのですが、これがちょうどコロナ期と

なってしまい開催できず、できるまで延期となっていました。いつになったら

できるかねと様子をみておりましたが、今年秋にはできるのではないかと計画

をして、いよいよそれが明日からとなりです。

 目的地は箱根ということになり、修学旅行で利用した宿に泊まって宴会をす

るということで、幸いにお天気は良さそうで、一足はやく東京で待機している

お仲間からはとてもあったかでと連絡がはいっています。

 それにしても高校を卒業して半世紀をすぎて、同じクラスで10人ほどが箱根

に集まるのですから、これはなかなか珍しいことであります。田舎の普通の

公立高校で昔の国立一期校に進学した人から就職した人までが一緒のクラスで

学んだというのは、いまだ戦後のなごりが残っていた時代でありましょうか。

 明日からの旅に持参する本は、何がいいだろうかと考えることです。読み

やすいものにするか、それとも読み継いでいるプルーストがいいのか、ちょっ

と迷うことであります。

 候補は、次の二冊ですね。

 

「職人学」に戻ることに

 小関智弘さんの「職人学」をブックオフで購入して、ここから話題をいただ

こうと思いながら、脱線につぐ脱線でありました。

 この本は、日本の優秀な職人さんたちのことを紹介しているのですが、その

人たちの持っているスキルを、機械でできるようにするというの技術革新の時代

に、さらにその先を行くスーパー職人でありますね。

 小関さんは、次のように書いています。

「技術が進歩すれば技能は要らなくなる、と考えるのは誤りである。もしそう

考える技術者がいるなら、それは技術者の奢りである、技能よりも技術のほうが

上だと考えるのも、技術者の奢りである。」

 と行った後に、日立のなかにたった一人しかいない超絶技巧の職人さんを紹介

しています。それは人工衛星で使う送信用のアンテナを作るときの部品である

ワイヤーを設計図とおりに通すという技術ですが、これができるのは日立に一人

しかいなくて、替えのきかない存在なのだそうです。

 このように紹介してから、次のように締めています。

「技術者がどんなすぐれた設計をしても、それだけではモノにならない。モノと

して存在するためには、技能者の持つ力量が不可欠である。」

 最近は、どうなのでありましょう。

 そもそも小関さんの「職人学」に手が伸びたのは、最近の朝ドラのせいでもあり

ますね。朝ドラは東大阪の町工場を経営する一家の娘さんがヒロインでありますが、

父親が経営するネジ工場も主要な舞台となっています。

 ちょうど「職人学」にも、「美しいネジを作る」ということでネジを作る会社を

紹介していました。テレビドラマの会社も、このような「美しいネジを作る」を

目標にしているのでありましょう。

「ネジの機能としては、赤外線検査装置を無事に通過しているのだから、問題は

ない。しかし、ネジの出来があまりよくはない。そんなときひょっと首を傾げて、

機械を調整するか、しないか、その道五十年の職人の目は、それを見落とさない。

その厳しい目が、美しいネジを心掛けさせ、百万個に一個の不良品でも許さない。」

 美しいネジを作る職人は妥協をしないとあります、職人は頑固でなくてはだめな

ようです。