久しぶり暮しの手帖

 「暮しの手帖」86号を購入です。ずいぶんと久しぶりのことであります。家人が
今回の特集にある「オーブン料理」のところを見たいということで買ったものです。

暮しの手帖 4世紀86号

暮しの手帖 4世紀86号

 この号には「展覧会を見に行こう」という見開きの広告(?)ページがありまし
て、2月11日から世田谷美術館で開催される「花森安治の仕事 デザインする手、
編集長の眼」展の紹介がされています。

 そうかあと10日もすれば「花森安治の仕事」展が開催されるのかと思ったのですが、
一方では「花森安治の仕事」を、「暮しの手帖」の枠内にとどめていいのかという思い
もすることです。展示はそんなみみっちいものではないぞと、花森のもつ人間の幅の
広さというかダイナミズムというか、あくの強さもできるだけ伝わってくるようにな
ればよろしでありますね。
 最新刊の86号には付録として、「花森安治の絵を贈る」ということで、ちょっと大判
の絵はがきが二枚ついておりました。最近の雑誌のどちらが売りかわからないような
付録とくらべますと、ささやかなものでありますが、今回の絵はがきにあるものは、
当方のところでも、かって大活躍した「一皿の料理」の装釘につかわれた原画でありま
して、「一皿の料理」とあわせて、一枚におさめました。

 そういえば、みずのわ出版から届いたニュースレターには、世田谷美術館の展示にあ
わせてみずのわ出版で刊行した「花森安治装釘集成」を販売してもらえぬかと依頼した
が、うまくいかなかったとありました。
 ちなみに今回の展示でも図録が発行されるのでありましょうが、その図録よりも値段
はずっと高いのでありますが、どうして美術館図録はその値段で、みずのわのものは
こんなにもバカ高いのかというところもよーく考えたいものであります。
 花森安治の雑誌というのは、企業等からの広告に依存しないことでスポンサーに色目
を使わない雑誌作りを行い、それに花森時代の読者は共感したのであります。
世田谷以外では、なかなか成立しない「花森展」であるかもしれませんが、それでも
おかみにほめられるような仕事をしたつもりはないといいそうであります。

 花森安治の「一銭五厘の旗」のとなりに、みずのわ出版花森安治装釘集成」を置い
てみました。「装釘集成」は、労多くして功少なしの代表的なものでありまして、それ
故に「一銭五厘の旗」のとなりにならべて置くことができます。