本日の読書 3

 深沢夏衣さんの「夜の子供」はおすすめできます。

夜の子供

夜の子供

 在日朝鮮人の物語かと思わずに手にとって見てくださいでありますね。
当方は、このようなことをテーマにした作品を最近に読んだことがあるぞと思って、
いたのですが、それは岩城けいさんの「さようなら、オレンジ」でありました。 作品の全体ではないのですが、異文化のなかで生きるという、これからの我々に
とっての大きな課題にかかわる部分で、オーストラリアでくらす日本人女性の家族
とアフリカからわたってきた女性との交流などは、在日一世である主人公の母親が
帰化申請をするために日本語の読み書きをする能力が必要ということで、40歳後半
になってから、中学生の娘にひらがなの書き方をおそわるというところとまったく
同じような構造であります。
 こうした異文化に身をおかざるを得ないということは、現在も日常的に発生して
いることであります。