ちくま2月号 4

 佐野真一さんは、フジテレビのドキュメンタリー「私たちの時代」を見て感激した
話を書いていますが、部活動に熱中する高校生を取り上げるミニドキュメント番組は、
最近ずいぶんと目にするように思います。フジのドキュメントは奥能登の高校ソフト
ボールチームを長年にわたって追いかけていたのですが、他局では、高校の吹奏楽
コンクールにかける生徒と指導者のつながりをバラエティ番組のなかでとりあげたり
しますが、それはそれなりに感動的であります。ただ、個々のメンバーの家庭とか
その背景にある風土が十分に描ききれないきらいはありますが、番組つくりの制約が
厳しい中では、よくやっているなと思います。( 所ジョージさんがでている番組
です。)
 佐野真一さんは、「私たちの時代」のプロデューサー横山隆晴さんの自作品について
のコメントを紹介していますが、これの元になっているのは、次の記事のようです。
http://www.hbf.or.jp/wadai/wadai8.html

 こうした横山チームの取材方法は、民間テレビ放送局としてはきわめて珍しい手法と
なっていますが、独立プロダクション制作映画には、よくみられたものです。
70年代には三里塚での小川伸介さんのものや、土本典昭さんの水俣ものに代表される
作品が生まれて、若い人達を中心に支持をあつめたものです。三里塚では、空港反対
派の農家に住み込みで、農家の仕事を手伝いながら、カメラをまわすという手法は、
その後のドキュメンタリーに影響を与えたはずです。