以前に「奇抜の人」というタイトルで刊行されていた「埴谷雄高」についての
インタビュー集が文庫化されました。埴谷雄高の作品「死霊」になじむことは
できなくても、この本は楽しんで読む事ができそうです。
この本は、著者が東京大学の立花隆ゼミの一員であったときに、ゼミの課題として
ものにして話題となったものですが、それから10年を経て、とうとう文庫本となり
ました。
もともとの「奇抜の人」が「変人」となったのは、一般の読者には埴谷雄高という
人が知られてなく、セールス的には、もうすこしインパクトのあるもののほうが
いいという判断になったものでしょう。
著者である木村俊介さんは、あとがきに、次のように書いています。
「企画を始めて感じた『うわ、こんな人がいたのか』という印象を前面にだして
みたい、と文庫化にあたって題名を『変人』とさせていただいた。」
このインタビュー集は、文学にかかわりの人だけでなく、近所の人への聞き取りを
しているというところに興味がわくのでありました。
- 作者: 木村俊介
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/03/10
- メディア: 文庫
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