季刊「湯川」No.3

vzf125762008-10-14

季刊「湯川」No.3は、77年10 月刊行となっています。
前号が4月刊でありますから、この号がでるのに半年かかって
います。

 表紙画 高田博厚デッサン 
  

 野田理一  大津絵への前言
 郡司正勝  亡くなった写真 
 望月洋子  旅の栖
 鶴岡善久  荷風の未発表葉書
 有田佐市  ムッシュ・Tについて 2 
 宇佐見英治 泉窗書屋閑話 3 


 巻末の刊行案内は、見開き2ページに各ページ7冊のっていまして、
最終ページは全面 「稚年記」赤尾兜子の広告となっています。
 この広告文は、五木寛之の手になるものです。

「 やわらかな生年の魂に翳を落とした激動の時代の息づかいを
『茶色の戦争』という言葉で歌ったのは中原中也であったが現代
 俳句の一方の極に立つ赤尾兜子もまた多感な青年としてその
 時代を生きた一人であった。若き日の遺書として詠まれ今日まで
 長く筐底に秘められてあったこれらの作は私たちにはじめてあか 
 される兜子の原点といえるだろう。」
  
 B40取判角背装 一頁二首組 一五六頁 上製本貼函納
  十月五日発売  定価 二千円

 小生のところの、この号には、当時の郵便振替の払込表が
挟み込まれいます。これが一番時代を感じさせることです。