- 作者: 沢野ひとし
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2002/11
- メディア: 単行本
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先日に半額堂という古書を扱うリサイクル系の本屋へといってきました。
ここは由緒正しい古新聞、古雑誌とスピーカーから音声をながしながら
車でまわってあるく古紙回収やさんがやっているところです。
店舗の建物は、かって大手の肉屋の倉庫兼店舗であったところのあとで
ゆかはかちかちのたたきでして、そこで本の背中をながめていましたら、
思わず底冷えがしそうな感じになるのでした。
こうした店でありますからして、掘り出し物がありましたらとんでもない
ものが見つかるのかもしれませんが、あのような店に足繁く通うというのは、
よほど時間的な余裕があるか、せどりの専門家でなくてはできそうもありま
せん。
先日に、この本屋にいったときに小学館よりでている「さわの文具店」
沢野ひとし を入手しました。定価の半額ではなく、ほぼ三分の一の
値段で、これなら文庫よりも安いくらいか。あたまからしっぽまでが
文具についてのはなしでありまして、伊東屋のような文具店が好きな人は
きっと気にいるだろうと思われる内容です。
ぱらぱらとなかを見て、気に入ったのは、次のようなくだりでした。
「 若い頃によく酒を飲みかわしたあこがれの女性がいた。翻訳を専門と
している出版社に勤めていたその女性は、ハンドバッグと一緒に必ず
本を手にしていたのだが、そのブックカバーがすてきであった。
デパートなどの包装紙を実にうまく切り取って作ってあり、彼女の人柄を
ひきたてていた。
パリの美術館のパンフレットをブックカバーにしていたときなど、仲間と
酒場でもりあがったものだ。
彼女は、紙類を粗末にすることがどうしてもできない性分だという。」
小生も包装紙を利用して本のカバーを作ったりしたことがあるのですが、
美術館のパンフというのは考えていなかったことです。文庫などであれば
映画のリーフとか芝居のリーフというのはつかえるでしょうか。早速
やってみることにしましょう。