本日の新聞にも

 昨日に鷲田清一さんのコラム「折々のことば」が、映画翻訳家の寺尾次郎さんの言
葉を紹介していると記しました。昨日に話題にしてから、その言葉が掲載されている
カーサブルータスオンライン版を見てみたのですが、これを見て、鷲田さんが紹介し
ていた言葉は、寺尾さんがゴダール作品の字幕制作にあたって発したものであること
を知りました。
 当方が学生の頃には、わけのわからないゴダール作品を面白がって見たものですが、
政治的なメッセージが強くなってからはゴダール作品を見ることがなくなってしまい、
そのうち映画館にも足を運ぶことがなくなってしまいました。
 そういうわけで、当方は寺尾次郎さんといわれても、ほとんどなんにも反応するこ
とがないわけです。亡くなったことによって、急にその名前を目にすることになった
ようです。
 「新潮」8月号に掲載の寺尾紗穂さんによる文章をみましたら、文章の終わりのとこ
ろに、次のようにありました。
「 Casa BRUTUS の記事から拝借してフェイスブックツイッターにあげさせて
もらった写真の中で、夏の緑とともに、半そでシャツの父が穏やかに笑っていた。」
 なるほど、このくだりを読んでいるのでありますが、Casa BRUTUS とあるのに、
まったく反応せずです。
 それで本日の新聞となります。夕刊の映画評に「グッバイ・ゴダール」がとりあげ
られていました。
 まずは、ひと通り映画の紹介をして、おしまいのところで評者(暉俊創三さん)は、
こう書いて締めています。
「名字幕翻訳家・寺尾次郎が亡くなる直前に手がけた日本語字幕も、ゴダールへの深
い愛と造詣に支えられた、熟達の仕上がりだ。」
 「気狂いピエロ」や「ウィークエンド」を楽しんで見ていた、当方もいつからか、
ゴダールを見なくなったのですが、「グッバイ・ゴダール」は見てみようかな。