昨年のこの時期は、大阪へといって相撲見物をしていたのでありました。
ちょうど稀勢の里が横綱に昇進して初めての本場所でありましたし、大阪出身の人気
力士も元気でありましたので、大阪場所のチケットは発売してすぐに完売となり、そ
れこそプラチナチケットでありました。
大阪では当方の宿の近くに設けられた伊勢ヶ浜部屋の稽古場での朝稽古を見物に
いったり、なんばの体育館の前で入り待ち、出待ちをしたりして、気分を盛り上げた
あとで、本場所四日目へと足を運びました。
その相撲人気は、今も続いているのですが、一年前と比べるとずいぶん雑音が多く
なっていて、なんとも楽しくないことです。本日のネットニュースでも、力士の暴力
と部屋持ち親方の不可解な行動についての見出しが目について、いやな気分になった
ことです。
せっかく土俵上では、力士たちの熱戦が続いているというのに、そちらに光があた
らず、土俵外のことが面白おかしく報道されるのは、おかしいでしょうよ。
本日は、今場所初めて関取となった若い力士が、付き人に暴力を振るったとして、
話題になっています。このところわかりにくい行動でマスコミにおっかけられている
親方の部屋の力士でありまして、初めて関取となって、ただでも緊張するところに、
部屋の前には、マスコミがはりついていて、相当に神経質になっていたとしても、
不思議ではありません。部屋の力士たちは、ただただ相撲に専念したいと思っている
ことでしょう。
それにしても、ずっと力士の暴力を問題としていた親方の弟子でありますからね、
皮肉といえば、これ以上の皮肉の話はなしです。
そんなことよりも、今場所に当方が話題にしたいのは東幕下筆頭で勝ち越しを決め
た白鷹山でありますね。これまでも幕下上位で何度か上を目指したのですが、その
たびにはねかえされた彼が、今場所はめでたく勝ち越しで、たぶん来場所は間違いな
く初めての関取でありましょう。大学とか高校で名前をあげた力士とは違って、中学
卒業してすぐに入門したという非エリート力士であります。山形というと思い出され
るのは柏戸ですが、白鷹山も地味ながら記憶に残る力士になってほしいものです。
