となり町へ

 本日は午前からとなり町に住む知人のところにでかけました。
途中でトイレ休憩もあわせて、すこし巡回していなかったブックオフへと寄り道しま
した。朝10時過ぎで、まだ店内は閑散であります。
 久しぶりでしたが、立ち寄ってよかったなであります。「本の雑誌」に連載してい
西村賢太さんの「一私小説書きの日乗」に頻出する言い回しをかりますと、次の
ようになります。
 「少しく間が空いた為か、会心の大当たり。」(12月号であれば、76ページにでて
くるのですが、当方の大当たりとは、ちと当たるものが違いますが。)
 当方はブックオフでありますので、本日はワンコインでの本漁りとなります。
一番の収穫は、均一本のところで見つけた、次の一冊。
[rakuten:bookfan:10756987:detail]
 クラフトエヴィング商会の一冊といえば、これでありましょう。「ちくま」の表紙
をかざっていた連載が単行本となったのですが、「ちくま」連載時に読んだっきりで
単行本を持っていなかったので、その後に中古本で購入したのですが、もちろん本日
の価格よりずっと高かった。今では、これはちくま文庫にはいっているのですが、
やはり手触りも含めて元版のほうがよろしい。しかも、このように申し訳ないような
値段で売られていれば、これは買わないわけにはいかない。
 この本は、結局、となり町の知人へのお土産本となりました。競馬関係と「サライ
が好きという知人に、よろしければこれをといって差し出しましたら、こういう本は
好きだなと喜んでもらいました。うーむ、会心のお土産本です。
 この他の収穫でありますが、どちらも均一本です。

文学部をめぐる病い?教養主義・ナチス・旧制高校

文学部をめぐる病い?教養主義・ナチス・旧制高校

 刊行された時に、ずいぶんと話題となったように記憶していて、新刊時にすこしのぞ
いたかなですが、ずいぶん時間がたって購入となりです。
副題に「教養主義ナチス旧制高校」とあって、主に東大ドイツ文学者を俎上にあげ
て論じたものとなっています。今では教養主義とか、旧制高校といっても、それは何さ
でありましょうから、当方の世代くらいまででしょうか、興味を持って読むのは。
居酒屋の加藤周一〈2〉

居酒屋の加藤周一〈2〉

 このところ、BSの番組でクロアチアを鉄道旅行するものがありまして、それをみまし
たら、加藤周一さんの岩波新書クロアチアについてのものがありまして、それを引っ
張りだしてきて、目にしておりました。クロアチアというエリアがあることを知ったの
は、この本によってでした。 それはさて、居酒屋で加藤周一さんが語っているのは、1993年まででありますが、こ
の時代はPKOでの自衛隊派遣が話題であります。パラパラと見たところに、次の発言が
ありです。
「明らかに憲法と矛盾する行為をやっていると、憲法の権威を落とすことになる。法治
国として危機的状態ですね。それは重大な問題です。・・憲法を場合によっては、多数
党が破ってもいいんだ、ということになってしまうと、憲法の権威は地に落ちる。する
と法治国の最後の保証が無くなるんです。」
 だから、法治国家を守るためにも、憲法改正(特に九条の)は必要で、そのことが憲
法の権威をまもることになるといわれそうですが、それはそもそも信頼できない人たち
にいいようにはされたくないことです。