山は真っ白に

 昨日の雨は、近くの山では雪となっていたようです。本日に山を見ましたら、真っ白
になっていました。一度降った雪がとけて山肌が見えていたのですが、これからは溶け
ることはないでしょうか。
 すこし前にブックオフで購入した大岡昇平さんの「成城だより」を手にしました。
すでに持っていて、さらに文芸文庫版でも持っているというのに、元版でとってもきれ
いなものが108円であったので、ついつい購入してしまいました。ただし、一冊目だけ。
 この「成城だより」は、「文学界」1980年1月号から連載となった一年分をまとめた
もので、書かれたの79年11月からであります。

成城だより (1981年)

成城だより (1981年)

 大岡昇平さんは、1909年(明治42年)3月6日生まれとありますので、79年は満70歳
となりますね。その当時の70歳というのは、現在よりもずっと年寄り風を吹かせること
ができたようであります。あと何年もしないうちに、70歳になっても現役で働き続けな
くてはいけないことになりそうですが、40年近く前には、立派な年寄りでありました。
(たしか、あの時代は町内で開催される敬老会は70歳から対象となったはずですが、
今は70歳からお客さんとしたら、敬老会を開催のための裏方さんがいなくなってしまう
といわれています。)
 「成城だより」には、79年11月12日月曜日の記載があり、この日から引用。
「暖かい日続く。暖かいうちに、散歩しておかないといけない。十二月からは外出禁止
となる。心不全には風邪が敵、発熱がよくない。・・
 散歩の必要。大腿筋の如き大きな筋肉を動かすと、脳内の血行が活発になるとの説あ
り。実際、古今東西に歩行の詩文多く、筆者も以前は行き詰まると書斎内をぐるぐる歩
き廻ったものだった。この頃はその元気はないけれど、とにかく歩いて膝を屈伸するの
に快感あり。こんなことにも快感を意識しなければならぬとは、情けないことになっ
た。」
 大岡さんは、心不全の既往症ありで、そのために心臓に負担がかかることは避けなく
てはいけなかったようですが、この日の散歩は、自宅のまわりを一巡、5分の散歩コース
とのこと。
 2017年11月 初老にさしかかった当方は、気温6度の午前に散歩コースにでて一時間
ほど速歩で汗を流しました。気温が低いせいもありまして、三十分ほど歩いてやっと
すこし身体があったまってきました。本日は、なんとか1万歩をクリアです。