組織人はつらいね

 見ると不愉快になるだけでありますからして、国会関係の中継やニュースは見ない
ようにしていますが、ほとんどこの国は昔の個人商店のようになっているようであり
ますね。
 あっちもこっちも見わたせば、世襲の議員が目立つことでありまして、世襲の議員
たちが譜代とか外様とかに分類されるとしたら、かっての封建主義の時代を思いおこ
させることです。封建主義は親の敵でござるといった創立者の学舎に連なった人も多
いのにな。
 世襲の国会議員さんたちは、そんなに頭脳明晰ではないかもしれないなと思うので
すが、いわゆる高級官僚といわれる人たちは、受験戦争の勝ち組であり、しかもタフ
で、記憶力抜群にして、頭の良さには自信がある人ばかりのはずですが、今回の国会
での質問に対しては、皆さん「記憶にない」という回答ばかりで、思わずあんたたち、
そんなに記憶力が悪かったのかとつっこみを入れてしまいます。
 それにしても、プライドの高い官僚たちがあほな殿様のために、こんな役回りをし
なくてはいけないとは、宮仕えの悲哀でありますね。まあ、あのように振る舞うこと
でポストが保証されているのでしょうが、あれを眼にすると、高級官僚を目指すという
優秀な学生さんは少なくなるかもです。
 優秀な学生は、できるだけ勤め人ではなく企業家になるように仕向けるのが、政府
の成長戦略で、そのために国家公務員上級職に来たくなくなるように図るのが、この
ところの国会のやりとりであるのかもしれません。
 なんとも深淵謀慮なことで。