エッセイスト・クラブ賞

 日本エッセイスト・クラブというのがありまして、そこでは毎年賞を発表しているの
ですが、本日の新聞で今年の受賞作が発表になっていました。これまでの受賞作をみま
したら、当方が手にしたものもあるのですが、これまであまりエッセイスト・クラブ賞
を意識したことがありませんでした。
 ちなみに今年に受賞したのは、次の二作とのことです。

裁判の非情と人情 (岩波新書)

裁判の非情と人情 (岩波新書)

文字を作る仕事

文字を作る仕事

 このうち鳥海修さんの「文字を作る仕事」は、図書館から借りて読むことができ、拙
ブログでも話題にしておりました。当方が読んだものが賞を受けるのは、ほんと珍しい
ことです。
 鳥海さんは、文字のデザイナーでありまして、書体設計士と自らを称しています。
デザインでももっぱら文字でありますので、これは本当に渋い仕事でありますが、最近
はずいぶんと文字デザインへの関心が高まっているようです。
 当方は、文字デザインへの感度は高くないのでありますが、いつも見慣れている雑誌
の文字デザインがかわったりすると、このデザインは文字の肉が薄くて読みにくいなと
思ったりします。
 先日にTV番組(たしか「マツコの知られざる世界」)を見ていましたら、文字デザ
イン好きの方が出演して、その方は約三千(?)の書体を見分けることができるとか
いって、街を歩いていて、看板などで見慣れない文字デザインを見つけましたら、すぐ
に写真にとって、同好のSNSにアップして情報交換するといっていました。そういう
人たちもいるのですね。
 今月届いた新潮社「波」6月号には、「書体で世界はがらりと変わる」というタイトル
で鳥海さんが「神楽坂ブック倶楽部」で行った講演が掲載されています。この企画は、
これまでの「波」にも見られなかったもので、新機軸の一回目。
 この鳥海さんの「書体で世界はがらりと変わる」、6月14日に二回目が予定されてい
るようで、これは面白そうでありますね。