お盆の準備

 本日はお天気がよろしとなりました。からっと乾いた晴天で、そこそこ日差しは
強くなりましたが、最高気温は26度。これはすごしやすしです。お昼頃に歩いて
金融機関までいってきたのですが、そのついでにちょっと足をのばして5千歩ほど
早足散歩ですが、汗みずくになることもなくで、良い運動となりました。
 ここのところ締め切っていた部屋の窓を開けて風をいれています。
 本日は、昨日に購入した芦原すなおさんの「雨鶏」を読んでいました。おかげで
すこしページをかせぐことができました。本日読んでいて、いちばん頷いたくだり
は、つぎのところです。
「何度か文学部の読書室の隅っこの方で見かけたことがあるから、本は好きらしい
けど、見かけたときは大抵首を横にかたむけて居眠りをしている。口の端っこから
涎が出ている。髪はうんと短くて眉毛がきれいなアーチ型だから、目をとじたその
顔はなんだか村の石工が丹念に彫った素朴なお地蔵さんのようだ。あるいは本を
読むことよりも、本の匂いが好きなのかもしれない。これはぼくにもわかる。古い
本が詰まった棚にかこまれて、その匂いを嗅ぎながらうとうとするのは、経験のない
人にはわかるまいが(当たり前だけれど)、なかなかに快適なのである。
窓からそっと吹いてくる風を頬に感じながら、あるいは、カタ、カタ、というスチー
ムの微かな音を聞きながら目を閉じていると、本棚に詰まった先人たちのいろんな
知恵や感情が、すーっと頭の中にしみ込んでくるような気がする。」
 ダンボールに入れられたり、本棚でほこりをかぶっていたりする本が置かれている
部屋は、締め切ってあるとほこりとかびのためにすこし匂いが感ぜられます。青空が
ひろがっているときに、窓をあけて空気をいれていましたら、その匂いがすこしは
薄れたようにも思います。
 お盆が近くなって、親戚からお墓参りのついでに立ち寄りますわと連絡があります
と、日ごろさぼっている片付けと掃除に迫られます。こういうときにかぎって、手に
した本を読むのに熱中したりするのでした。