百歳の作家 2

 全国的に猛暑ということで大阪、京都の親戚からはとんでもなく暑いとの連絡があ
りです。それじゃ、猛暑がうそのように涼しい当地に来て過ごせばよろしいのにと
思いますが、こちらで一週間過ごしたら、関西の暑さには耐えることができなくなる
かもしれないことです。
 本日の最高気温は24度くらいでしょうか。一日中あまり暑いと感じることがなしで
して、このようなところで、どうしてエアコン(クーラー)を設置する人がいるのか
理解に苦しみます。あとは、クールビズの実施も必要なのかです。
 お盆にむけて、本の片付けを行いましたが、これは処分したのではなく、右から左
へと動かしただけで、全体量は減らないのですが、さくがに大小取りそろえで二十個
くらいの本がはいったダンボールを移動させましたら、汗がどっとでました。
 夜になって、このブログのために百歳の作家「秋原勝二」さんの「夜の話」を開い
ています。
 当方がこの作家のものを購入することになったのは、秋原さんが満州にいた頃から
「作文」という同人誌をやっていらして、そこに函館出身の長谷川濬さんが参加して
いらしたからです。長谷川さんというのは、もちろん長谷川四兄弟の三番目でありま
して、当方が関心を寄せたのは、長谷川四郎さんとの関係でありました。
 長谷川濬さんが亡くなったときには、同人誌「作文」では追悼特集を組まれて、
その号を入手したのですが、これを参考にしてみようと思ったものの、残念なこと、
すぐにはでてきませんでした。  
 秋原さんは、満鉄社員でありましたので長谷川兄弟ともに,身近な存在であった
ようです。作品集「夜の話」には、黒川創さんと瀧口夕美さんによる秋原さんへの
インタビューが掲載されているのですが、そこで長谷川兄弟についてふれています。
 黒川さんの「長谷川四郎を見かけることはありましたか?、『作文』に原稿は寄せ
てないんですか?」という質問に、次のように答えています。
「僕は直接は知らないです。寮なんかでみましたが、随分態度の悪い呑み助でした
よ。・・長谷川四郎は、傍若無人で『なんだ、作文なんか』という態度ですから
ね。」
 秋原さんのこれを受けて、黒川さんは「作文」代表の青木実さんも、長谷川四郎
さんについて、同じようなことをいっていたと発言ありです。
 長谷川四郎さんは、満州の文学者たちに対しては、上から目線であったのかもしれ
ません。満州に渡るまえには習作しか発表していないのですが、相当に自信はあった
のでありましょう。