映画の時代劇はじり貧となっているのでありますが、時代劇映画は若き研究家 春日
太一さんが登場して、これまで以上に盛りあがっているようです。
春日さんのことは、昨年の1月に新聞書評欄でその著書が取り上げられたこともあって、
その時に話題としておりました。
当方のこどもとほぼ同年でありますが、このような書き手が登場するとは思っても
みませんでした。この春日さん、かなり厳しい批評家の方々も、エールを送っていま
すので、その分野では期待の星なのでしょう。
昨年の秋には、次のものがでておりました。
- 作者: 春日太一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2014/09/16
- メディア: 新書
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これに先だって2008年にだしたものが、大幅増補されて、この度文庫本となりまし
た。順序としては、こちらを先に読んだほうがわかり良いかもしれません。
時代劇は死なず! 完全版: 京都太秦の「職人」たち (河出文庫)
- 作者: 春日太一
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2015/02/06
- メディア: 文庫
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して、大船松竹の映画は子どもが見るものではなかったですね。
春日さんの河出文庫によると、当方の子ども時代は、次のようになります。
「東映は片岡千恵蔵(注 息子さんは、現在日本航空の社長です。)、市川右太衛門
の<両御大>を中心に中村錦之助(萬屋錦之介)、大川橋蔵らの錚々たるスターを
並べた時代劇を量産、1956年に50億8673万円という邦画界の年間配収記録を打ち立て
ると、着々と製作本数を増やし60年には年間100本を製作、毎年のように年間ナンバー
ワンヒット作を生み出すなど、映画興行界を牽引していく。」
日本映画の黄金時代であります。当方は田舎でくらしていましたが、祖母のところに
遊びにいきますと、近所にあった東映の二番館につれていってもらいました。
いまとは、まったく違う娯楽のありようです。