夏の一冊 3

「夏の一冊」ということで、「あしながおじさん」を話題にしていましたが、作中の
主人公がスティーブンスンの作品を読んでいるとあって、驚きました。いったいどの
ような作品にはまっていたものか、それははっきりとしません。
 そう思っておりましたら、ちょうど手を伸ばせば届くところにスティーブンスンの
岩波文庫本がありまして、これはこれはであります。
 いつ頃に、どうして買ったのかも忘れておりますが、いまから80年も昔にでた
かっての岩波文庫であります。
 文庫の表紙は右から左にタイトルが表示されていますが、それには「新アラビア
夜話」とあります。最初の版は昭和9年で、当方が手にしているのは昭和14年の
ものとなります。これはスティーブンソンの作品から翻訳の佐藤緑葉さんが三編を
選んで一冊にしたものですが、全部で125ページであります。
 ずいぶんと古めかしい翻訳でありまして、それはそれで楽しいものですが、いま
では光文社古典文庫で新訳がでているようです。