最近買った文庫本 2

 昨日に引き続きで「夜の読書」湯川豊さんからです。

夜の読書 (ちくま文庫)

夜の読書 (ちくま文庫)

 湯川さんにとっての「夜の読書」であります。
「編集者として、仕事として本を読むのはちょっと辛いなと思ったとき、私は仕事に
必要な読書は極力会社のデスクでやろうとしたことがあった。そうすれば、帰宅後の
夜の時間に、自分の好きな本を楽しみのために読むことができる。」
 編集者が仕事で読まなくてはいけないものを読むのは、苦痛を伴うことがありです
ね。これは仕事でありますから、当然であります。一人出版社で、自分の気に入った
ものだけを本にするというのと、会社勤めで編集をするというのは、ストレスのかかり
方が違いそうです。
「夜は、仕事を離れて好きな本を楽しみのために読む」、これが「夜の読書」であり
ます。
 当方の仕事では、昼の時間に資料に目を通したりすることはありますが、仕事で読書
というのはありません。したがって昼の読書時間というのは、仕事にでている日には
ほとんど存在しません。(お昼の休憩時間に本を読んだりすればいいのですが、その
時間は居眠りをしているか、ネットで参考になりそうなブログを見ていたりします。)
「夜、自分の机に向って本を読む。私は自分の読書を確保するという、いくぶん姑息な
たくらみがあってそうしたのだったが、ふつうの本好きにとっては、会社員であろうが、
学校の教師であろうが、そうやって本を読む姿はあたりまえのことなのである。日本
全国の隅々にまで、夜のひととき、机に向って本を読む人々の姿があることを想像し
て、私は懐かしいような思いにひたるようになった。」
 上の引用した部分を読んで、なるほどなと思ってから、「夜の読書」ではなく、
「深夜の読書」という新潮文庫があったことを思いだしました。当方は机にむかって
本を読むというスタイルをあまりとらず、むしろ横になって読んだりすることが多い
ことから、「夜の読書」よりも、「深夜の読書」のほうがぴんとくることです。
http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20071215
深夜の読書

深夜の読書