最近の新聞広告から

 本日の朝刊は読書欄を掲載していますので、それにあわせたように出版社の広告が
充実であります。
 目についたのは、次の二冊についてのものです。違ったページにあるのですが、
どちらも著者の写真が大きく掲げられていました。
 まずは、昨日の話題に引き続きで丸谷才一さんの「最後の新刊」です。

 あらま珍しい、まだアマゾンではヒットしませんでした。集英社はアマゾンとあまり
仲がよろしくないか。
新聞広告で、推薦のことばを寄せているのは、池澤夏樹さんと松家仁之さんのお二人で
あります。どちらも丸谷さんと近しい方であります。
 松家さんは遅れてきた新人作家ですが、新潮社の編集者をなさっていた方で、今月に
横浜である丸谷全集刊行記念講演会では、湯川豊さんと対談することになっています。
 丸谷さんの「文学のレッスン」新潮文庫版のあとがきには次のようにあります。
文学のレッスン (新潮文庫)

文学のレッスン (新潮文庫)

「まづ湯川豊さんに感謝しなければならない。・・・・・
 次には『考える人』編集部の松家仁之さんと須貝利恵子さんに御礼申上げる。
松家編集長は新奇にしてかつ正統的な企画を立て、対談の席に常に居合わせてわたした
ち二人の発言を適切におもしろがり(文学がわかる!)、
インタヴユイーとインタヴユアーを励ましてくれた。」
 このあとがきの日付は2010年3月となっています。これからまもなく松家さんは新潮
社を退職し、フリーとなって小説家デビューを果たすことになります。