最近購入した本 2

 昨日は、ブックオフでの購入したものを紹介しましたが、本日のは新刊で購入した
ものであります。最近は、近くにある書店が閉店をしてしまったために、これまでで
あれば週末には書店のチェックをしていたのが、間隔があいてしまい、しかも一箇所
では用が足りないということになっています。この状態はいつまで続くのかでありま
すが、状況が良くなることはないでしょう。
 もともと、この町に職を得るときに頭に浮かんだのは、ましな本屋があるからと
いうことでしたが、その書店はすでに20年ほども前に閉店し、それを閉店に追いやっ
た書店もいつの間にか撤退し、それこそ負のスパイラルが続いています。(いつも
同じ繰り言です。)
 新刊で購入したものは、先日訪問した大書店で手にしたものでありますが、この
ときは購入せずでありました。すこしでも、苦戦している地元の本屋で買わなくては
であります。
 まずは、これでした。

 これは「新版」とうたっています。最後のページに次のようにありました。
「本書は2000年1月に刊行された『熱い読書 冷たい読書」(マガジンハウス)を元
に、その後の作品を大幅に増補して編み直した。」
マガジンハウス版は250ページほどのものでありましたが、ちくま文庫版は、解説まで
含めて450ページほどになっていますので、文字通り「大幅に増補」であります。
 辻原登さんは、小説家としては遅いデビューでありましたが、それ以降の活躍は
本当にめざましいものがあります。間違いなく知友人に作品をすすめることができる
数少ない作家の一人です。
 大学で教鞭をとっていたこともあり、作品論などもよくするのですが、小説以外で
単行本となっているものは、数がすくなく、書評を集めたものは、これまでマガジン
ハウス版「熱い読書 冷たい読書」と「熊野でプルーストを読む」だけのはずです。
 本になっていないものがかなりあるだろうと思っていましたら、それが今回収録さ
れたことになります。これはありがたい。
 解説を書いているかたが、これを読んだ方には、ぜひ次の二冊も読んでもらいたいと
記していて、読みこんではいないものの、いつも近くにおいている当方としては、それ
に同感であります。
熊野でプルーストを読む (ちくま文庫)

熊野でプルーストを読む (ちくま文庫)