「図書」9月号 2

 昨日に続いて「図書」9月号から話題をいただきですが、宮下志朗さんによりますと
ブーツアッティの「タタール人の砂漠」という小説は、かってイタリアで映画化された
とのことであります。1976年のことだそうですが、「不思議なことに日本には輸入され
なかった。(『タタール人の砂漠』の最初の邦訳は1960年代に出ていた。)」とあり
ますが、この作品は邦訳がでたときもほとんど話題とならなかったはずでありますの
で、この映画が日本に輸入されなかったとしても、ちっとも不思議ではありません。
 あの時代の映画(それこそ「洋画」といわれた時代でありました。)事情はどうなっ
ていたのでしょう。
 宮下さんの文章には、文庫本にこの映画のちらしがはいっていたとありました。
監督はズルリーニで、主演はJ・ペラン、ほかにG・ジェンマなどオールスターキャ
ストとあります。この映画は、1979年に語学研修で訪れたいたシエナ名画座で幸運
にもみることができたとあります。
 砦のロケには世界遺産にもなったイランの「アルゲ・バムの要塞」が使われたと
ありますが、はてさて、どのようなものでしょう。
 しかしネットの世界というのは、便利と言えば便利極まりなしであります。
たちどころにその画像がでてくるではありませんか。このような機能においては
電子本というのは、圧倒的に紙に対して優位でありますね。
https://www.google.co.jp/search?q=dino+buzzati+il+deserto+dei+tartari&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=xNohUunbH4bPkQWujIDgBg&sqi=2&ved=0CEsQsAQ&biw=970&bih=462
 言葉さえわかれば、どなたかがアップした映画の予告編もアップされているようで
あります。それこそDVDを購入することもなしで雰囲気を味わうことが可能です。
こういう時代でありますか。