師走の話題 7

 行きつけの本屋はどんどんと遠くなりです。もともとは徒歩圏内にあったのですが、
そこの書棚はどんどんとさびしくなって、自宅から車で5分ほどにあるそれの支店と
なるところが、当方のいきつけの店となりました。
 かっては週末に食料の買い出しにいくスーパーと同じ建物にある書店で、文庫本を
確保することができました。拙ブログをはじめた07年は、このスーパーにある本屋が
健在で、ここで河出文庫からでた須賀敦子全集を購入と記してありました。そのころ
は、ここでも用が足りたのですが、それから5年ほどで、ずいぶんと状況はかわった
ものです。このスーパーの本屋は撤退して、このスペースに本屋が復活することはあ
りませんでした。(買い物に同行してついでに本を購入するという楽しみがなくなっ
てしまいました。)
 いきつけの本屋は、この町の書店グループの旗艦店でありまして、ここには岩波文
庫の新刊が毎月はいりました。本屋には岩波文庫の新刊が入るところと入らないとこ
がありとすれば、ここは数少ない前者の本屋であるのでした。
 岩波文庫の新刊はできるだけここで買ってやりましょうと思っていましたら、当方
と同じような考えの方がいらしたようで、岩波文庫で当方が買おうと思っているもの
に限って、店にいってみると姿を消しているのでありました。どのような方と競合を
していたものかわかりませんが、当方が確保しようと考えましたら、その方よりも
早くに店に足を運ばなくてはいけないと、入荷日の予想をしたものであります。
 このようなことも、そのうちになくなって、いつのまにかいついっても売れている
ということがなくなって、そのあげくに新刊が入らなくなったわけです。
いまでは、数年前の新刊が売れ残って背表紙が変色したまま買い手を待っているわけ
であります。
 以前、この書店のワゴンで岩波同時代ラブラリーの何冊かを200円ほどで購入した
ことがありましたが、もうすこし待っていれば、この岩波文庫も同じ運命をたどるの
かもしれませんが、それは、この店がクローズする時かもしれません。
というわけで、ここに売れ残っている岩波文庫をすこしずつ買うこととしました。
その最初は、次のものです。

続審問 (岩波文庫)

続審問 (岩波文庫)

 2009年7月刊ですから、このときはまだ新刊が入荷していたのですね。