昨日に河出書房刊 「人生読本 読書術」に収録から、一番それらしくないジャンル
の文章を引用してみましたが、このところで吉田秀和さんの文章もくくられているので
ありました。
これは、吉田秀和さんの子ども時代の読書体験でありますが、吉田さんの読書に関す
るエッセイとか文学ものとかをまとめた文庫本アンソロジーが早くでないかなでありま
す。そろそろでてもよろしい頃でしょう。
この本の巻末に「参考文献」というリストがあるのですが、これはほんとに貴重です。
「読書とその周辺」というくくりには、70冊ほどの本があがっていますが、当方が手に
したのは、このうちのいくらもありません。未知の本については、紹介のコメントが
ありますとありがたいのですが、これはないものねだりですね。
たとえば「読書とその周辺」にあげらている本の一部タイトルを引いてみましょう。
・ 本の中の世界 湯川秀樹 岩波書店 1963年
・ 書架記 吉田健一 中央公論社 1973年
・ わが心の愛読書 片山哲 エリート社 1964年
・ わが読書 ヘンリー・ミラー
・ 読書について ショウペンハウエル 岩波書店 1960年
・ 読書日記 クルティウス みすず書房 1973年
・ 読書の世界 外山滋比古 角川書店 1969年
・ 生活の中の読書 石上太郎 六興出版部 1959年
・ フィロビブロン リチャード・ド・ベリー 大阪フォルム画廊 1972年
・ 本とその周辺 武井武雄 中央公論社 1960年
・ 署名のある紙礫 谷沢永一 浪速書林 1974年
こんな調子でリストが続いていますと、興味がわきませんでしょうか。
それにしても片山哲という方の著書が、ここにあがってきているのに驚きです。
検索をしてみますと著書40冊くらいありで、白楽天の訳書もあるということですが、
最近の政治家にも、このような方はいるのでしょうか。政治家が勧めてくれた文学
関係のものを読んだら、とっても面白かったなんて経験はあったかな。
( 政治家といえるのかどうか、田中康夫さんとか石原慎太郎、青島幸夫なんて
いう存在がありましたですね。)