百歳までの読書術 7

 昨日に河出書房刊 「人生読本 読書術」に収録から、一番それらしくないジャンル
の文章を引用してみましたが、このところで吉田秀和さんの文章もくくられているので
ありました。
 これは、吉田秀和さんの子ども時代の読書体験でありますが、吉田さんの読書に関す
るエッセイとか文学ものとかをまとめた文庫本アンソロジーが早くでないかなでありま
す。そろそろでてもよろしい頃でしょう。
 この本の巻末に「参考文献」というリストがあるのですが、これはほんとに貴重です。
「読書とその周辺」というくくりには、70冊ほどの本があがっていますが、当方が手に
したのは、このうちのいくらもありません。未知の本については、紹介のコメントが
ありますとありがたいのですが、これはないものねだりですね。
 たとえば「読書とその周辺」にあげらている本の一部タイトルを引いてみましょう。
・ 本の中の世界     湯川秀樹      岩波書店  1963年
・ 書架記        吉田健一      中央公論社 1973年
・ わが心の愛読書    片山哲       エリート社 1964年
・ わが読書       ヘンリー・ミラー  
・ 読書について     ショウペンハウエル 岩波書店  1960年 
・ 読書日記       クルティウス    みすず書房 1973年
・ 読書の世界      外山滋比古     角川書店  1969年
・ 生活の中の読書    石上太郎      六興出版部 1959年
・ フィロビブロン    リチャード・ド・ベリー 大阪フォルム画廊 1972年
・ 本とその周辺     武井武雄      中央公論社 1960年
・ 署名のある紙礫    谷沢永一      浪速書林  1974年  

 こんな調子でリストが続いていますと、興味がわきませんでしょうか。
それにしても片山哲という方の著書が、ここにあがってきているのに驚きです。
検索をしてみますと著書40冊くらいありで、白楽天の訳書もあるということですが、
最近の政治家にも、このような方はいるのでしょうか。政治家が勧めてくれた文学
関係のものを読んだら、とっても面白かったなんて経験はあったかな。
( 政治家といえるのかどうか、田中康夫さんとか石原慎太郎、青島幸夫なんて
いう存在がありましたですね。)