本日は野呂祭り 2

 当方は、野呂邦暢さんの本を買っては永いのですが、これと同じように未読歴も
永いのです。小説は集英社文庫からでたものを新刊で購入して、いまだに未読という
ものがあって、ほんとお恥ずかしいことです。もったいなくて、読むことができないと
いっているのですが、読んでもいないのに、相当に野呂さんの世界を楽しんでいます。
 今回の「夕暮の緑の光」の解説で、編者の岡崎武志さんは、「私が本書を編むに
あたって・・・優先していれたかったのが古本および古本屋に関する文章。じっさい、
純文学系の作家で、ここまで熱心に繰り返し、古本および古本屋のことを文章に書き
残した人は、野呂以外にちょっと思い当たらない。全体のバランスを考えて、これでも
ずいぶん省いたのだが、それだけで一冊分ぐらいあるのではないか。」と書いています。
 当方の好きな野呂さんの文章のほとんどは、今回のアンソロジーに収められている
はずで、今は高価になっている三冊のエッセイ集を買いそろえるよりも、まずは、
この一冊を手にして読んでみることを、遅れてきた読者たちにはおすすめしたいですね。

夕暮の緑の光 (大人の本棚)

夕暮の緑の光 (大人の本棚)

 拙ブログでは、これまでも野呂さんについては、ずいぶんと記してまいりました。
はてなダイアリー」は、このページの上にある検索らんに「野呂邦暢」と打ち込め
ば、これまでの記述が見て取れるようになっています。そうか、このようなことを
話題にしているかと、本日のを記するまえにチェックをしてみました。( 最近は、
話題にことかくようになっていますので、チェックをしなくては、過去に記したことを
なんども繰り返しようになってしまいます。
 そういう、おそれのなかった07年2月に記した初めて登場する野呂さんのページは
次のようになります。 http://d.hatena.ne.jp/vzf12576/20070217 )
 三冊のエッセイ集は、「小さな町にて」は死後にでたもので、刊行順で記すと、
「古い革張椅子」そして「王国そして地図」という順になります。

古い革張椅子 (1979年)

古い革張椅子 (1979年)


王国そして地図 (1977年)

王国そして地図 (1977年)