詩の朗読

 詩は声をだして読まれるべきものであります。音とリズムを楽しむ
ものでしょう。一昨日に取り上げた長谷川四郎さんは、桐朋学園
演劇科の教授であったからか、積極的にみずからも朗読をのことして
いたり、教え子たちが曲をつけて歌にしたりしているのです。
 長谷川四郎さんの詩集「一つ目小僧の歌」には、なんとおまけで
ソノシートがついているのでした。この詩集がでたのは、73年で
ありまして、そのころはソノシートというのは、まだ普通に使われて
いたことがわかります。( 朝日ソノラマというのはソノシート
いろいろな情報を提供する会社でありました。)
このソノシートは、音楽座という一座が演じているのでした。
 長谷川さんには、「ギターをとって弦をはれ」というレコードが
あるのですが、このなかには、長谷川さんの詩に曲をつけたものの
ほか、長谷川さんが自分の詩を朗読しているものがはいっていました。
すこし、渋い声で「とうとうたらり、とうたらり、あんまりがっつく
にんげんは」とやっているのでした。
 自作の詩の朗読を記録として残している詩人というのは、どのくらい
いるのでしょうか。大岡信はありそうで、田村隆一はさがせばあるの
なか。西脇順三郎金子光晴なんてところはないでしょうね。

 本日は、時節柄で送別会でありました。すこしのアルコールで
酔ってしまいますので、眠くてしかたなしです。このへんで失礼です。