遠ざかる人々たち

 本日の午前はトレーニングへと行くことになりました。朝にさらっと雪が

降ったのですが、日中はとてもお天気がよろしくなって、気持ち良く汗を流す

ことができました。

 この施設が年末整備休館に入った先月16日までに、通っていましたら

三日に二回くらいは顔をあわせていた常連の年長者さん(名前は知らず、

顔を合わせたらあいさつをかわして、すこしお話をする)たちが、年明けて

からすでに9回ほど足を運んでいるのに、一度も顔を見ることがなしです。

どうしたのでありましょうね。

 施設へと足が向かなくなっているのかな、体調が悪くなっていなければ

いいのでありますがとすこし心配になることで。

 年賀状終いなんてこともあって、これまで交流があったと思っていた人と

の関係もどんどんと遠くなっていって、一光年とはいいませんが、歩いていく

と出会うのに数年もかかりそうであります。

 ネットがあるじゃないかでありますが、メールを出して返信が戻ってくる

まで、かってであれば二、三日であったものが、一週間以上もかかるように

なっていたりで、皆さんいろいろと大変になっているのかな。

そんなこんなで、人との距離がどんどんと遠くなって行くのを感じる、今日

この頃となっています。

 本日の午後は、すこし調べものをしたり、昨日に続いて笙野頼子さんの

本の読みやすいところを読んでおりました。

 この本は、白内障の手術をする話と、収入がなくなって生活が大変だけ

ど節は曲げないという話になります。それに猫の生活が優先ということで、

それなりに猫にはぜいたくをさせています。

「猫はすごく良い地鰹(半額)か茨城の平目(小片四百円)ならほんの一口

だけ食べるのでシール付きであればそれを少し買ってくる(残りを人間が食

べる)。この子の食費は一銭も減らさない。一方、人間はアラを炊くのやキット

の糠で漬物を漬けて安く上げる。」

 ここに「シール付き」とありますが、これはスーパーで見かける割引率を記し

たものです。笙野さんは、「自分の食べ物に定価は無理なのだ。新世紀初頭

からシール評論家だ。今まで買っていた食品はまったく無理なくシールで手に

入る。」と書いていまして、これは笙野さんならずともで、当方のところも同じ

であります。

 当方のところでは独自の賞味期限を適用でありまして、賞味期限が近く

なってシールが貼られてから購入を考えるようになります。特に高額の商品

についてはです。 

 ということもあり、笙野さんが「シール評論家」といっているのは、うれしい

ことです。

「昔は誰も気にしていない間に、誰かがひとりふっとシールに目をやり、人目

を気にしながらもすっとカゴに入れるという感じだった。しかし今は、店の人

がワゴンを引いてきて手に持った機械で、各々商品に張りつけ始めると、

そこに注目までする人がいる。ていうか貼り付け終えた場所に二人、三人が

立っていることは普通。さすがに奪い合いにはならないが以前と違って割引品

はすぐに消える。よそを一周して来たら四割引きは消えているというのが2021

年頃、さて、最近は振り返るともう消えている。まるで海際の鳥のようだ。」

 モノの値段はあがり、年金は上がらないということでは、シールに敏感になら

ないわけにはいかないことで、しかもフードロスにも貢献できているのですから

いいことばかりといいたいことです。