昨年の回顧 2

  買った本 借りた本 読んだ本

1 皆川博子さんのもの

 数年前に図書館から借りた日下三蔵さんが編集した皆川博子随筆選を

読んで、このような人がいるのかと驚いたのですが、それから皆川さんの小説

を読み始めるのに、すこし時間を要しました。

 すこしずつ安価で皆川さんの小説を集めて、昨年は皆川さんの代表作とも

いえる小説を追っかけ旅の供としました。「死の泉」と「開かせていただいて

光栄です」を初めとして、何作か読むことができました。

 皆川さんの長編小説は、旅の供として最強です。

皆川さんが作家を引退する前に、当方は読者となることができて、これは良かっ

たことです。それもこれもアンソロジーを編集した日下三蔵さんのおかげで。

2 藤本和子さんのもの

 90代の皆川さんに続いては、80代後半にかかっている藤本さんのものです。

 これはくぼたのぞみさんと斎藤真理子さんの導きによるもので、これによって

藤本さんの著作を手にすることになりました。

名前はもちろん以前から知っておりましたし、津野海太郎さんのお仲間で晶文社

とも関係が深いことは承知しておりましたが、ブローティガンアメリカの鱒釣り」

の翻訳者であるくらいの認識でした。

 一昨年くらいから斎藤真理子さん、くぼたのぞみさんの著作を目にしていて、

そのなかで藤本和子さんの影響力の大きさを知って、今年に復刊した藤本さん

の著作を購入することになりです。

 久保覚 新日本文学 水牛通信 というつながりをチェックしてみなくては

と思いました。

3 村田喜代子 「姉の島」

 女性が続きますが、当方よりも年長で吉永小百合さんと同年生まれの村田

さんです。作品数が多くて、傑作揃いと思いますが、そのわりに当方は読むこと

ができておりません。これからがんばりますです。

 元版が出た時には読むことが出来ていなくて、文庫になったら読んでいるの

ですから、いつも遅れています。昨年にでたのは「姉の島」で、これまで読んだ

村田さんの作品では一番印象に残ったものになりました。

 現実とファンタジーがほどよくミックスで、おとぎばなしのような感じで、海の

なかを漂う人が脳裏に残ります。

 この小説の主人公の女性は高齢の海女さんですが、これに磯笛という言葉

がでてきて、これはなにか合図のために海女さんが笛を吹くのだろうと思って

いたのですが、そうではなくて、海女さんが水面に浮上してきた時に、肺の空気

を吐き出して、鳴らす口笛のようなものであるといいうことがわかりました。

 当方もトレーニングへと行った時に、止めていた息を吐き出す時に、意識し

て口笛のような音をだすようにしております。

4 絲山秋子 細長い場所で

 上のお三方と比べますとぐんとお若い絲山さんです。今年の新作で、

いまだ全部は読んでいないのに、今年の収穫にあげてしまいます。

これまでになかった絲山ワールドでありまして、今年にあげずして、どうする

のです。