「本の雑誌」も届いていた

 ちょっとバタバタとしておりましたが、そんな時に「本の雑誌」10月号が

届いておりました。

 今月の特集は「本は聴くもの?」であります。これはもちろん、本は読むもの

という前提があっての特集となるのですが、その昔は、識字率が低かった時代

もありましたので、その頃は誰かが本を音読するのを、聴いていたということ

もあったことです。

 当方が子どもの頃は、家庭の娯楽の中心がラジオからテレビに移り変わろ

うとしていた時代でしたが、それでもラジオでの朗読時間というのを楽しみに

していたことです。もちろんそれを録音して楽しむなんてことができる人は

ほとんどいなかったことです。(今から60年以上も前のことです。)

 少なくとも講談とか落語というのは聴くものでありましたので、その延長で

徳川夢声が小説 宮本武蔵を語る(そんなのがあったように思います)番組は

人気がありましたです。

 今回の特集は、最近増えているオーディオブックの配信についてであります。

その昔の朗読というのは、あらかじめテキストというか本があって、それを読む

のですが、最近の傾向としては本とオーディオブックが同時に発売されるという

ケースもあるとのことで、活字(これは文字通りで、その昔の活版印刷)の本が

好きな当方は、オーディオブックには手をださないであろうなです。

 今回の特集では北村薫さんが、次のように書いています。

「半世紀、朗読のソノシート、テープ、CDを聴いてきて、忘れ難いものをあげる。

 まず宇野重吉の読んだ、高村光太郎の『智恵子抄』。他の比較を許さない

ものがあった。ソノシートだったと思う。

 続いて、小松方正の読んだ、永井荷風『雪解』。素晴らしかった。聴き終える

とすぐ、父にも聴かせた。遠い、遠い昔のことだ。家の建て替えの時、箱に入れた

テープ類が、どこかに行ってしまい、今、見つからない。残念」

 北村さんが書いていますように、レコード、ソノシート、テープ、CDとオーディオ

物は媒体が変わっていって、最後はデジタル化されて配信という流れとなって

いるようです。

 当方のところにある、ソノシートといえば、これだけではなかったろうかと思って

取り出してきて写真におさめることにです。

長谷川四郎 一つ目小僧の歌 青土社 1978年3月

 一つ目小僧の歌の付録ソノシート 現在開催中の長谷川兄弟展で聴くことが

できます。ソノシートは取り扱いが大変でありまして、今に至るまで針を落としたこと

がなしでありまして、今回の北海道立文学館で初めて聴きました。

 次はテープの時代とありますが、これはカセットテープが普及してからのことで

しょうね。オープンリールの時代にも販売されていたのかな。

 当方が購入したカセットブックは、これ一つだけでありました。

 新潮社からでていたカセットブック 井上ひさし「新釈遠野物語」すまけい
 1987年4月とあります。定価1600円。

A面に「鍋の中」43分59秒  B面に笛吹峠の話売り 33分29秒が収録

です。

 当方はすまけいのファンでありましたので、これは必携の一つです。これの

おかげで、当時小学生の息子たちも「新釈遠野物語」の世界を楽しむことに

なりました。

 カセットテープで販売されたものには、次のようなものもありました。

 林達夫さんが1973年10月に京都会館で行った岩波講演会のものを、

1988年11月にカセットブックの形式で販売したものとなります。1800円

 1973年当時は京都に住んでいたこともありまして、この講演会の申し

込みをして会場で聴いたことを思いだします。話はわかりにくかったので

ありますが、たしか「図書」にも収録されずで、そのままになるのかなと

思っていましたら、忘れたころにカセットテープで販売となりました。 
 すまけいさんの朗読、林達夫さんの講演、どちらも当方はデジタル変換

をしてパソコンで聴けるようにしてあるのですが、こういうのは、配信と

なってもいいように思いますがね。