本日は業界の一大イベントである芥川賞と直木賞の発表日でありました。
ノミネート作に当方が読んだものはなくて、ひいきの作家さんで候補になって
いる人もいないことから、あまり関心も持てずでありました。
夜になってネットを見ておりましたら、両賞ともに受賞作はなしとのことで、
この両賞ともに受賞作がなかったのは、20数年ぶりとのことで、これは残念な
結果におわりました。
かって選考委員であった方がコメントしていて、受賞作を出すことができな
かった選考会は、大変疲れるものであるとありました。そうでありましょうね。
何度も候補になっていて、いつも有力視される作家さんは、このような回に
あわせて作品を発表できていれば、すーっと受賞できているのにです。こうい
うところが、こうした賞レースの面白いところであります。
今回、受賞作がなかったことで、次回は良い作品が集まりそうでありまして、
芥川賞でいえばほぼ最多ノミネートに近くなる乗代雄介さんのものがあがって
きそうですし、直木賞では今回英国の賞を逃した柚木麻子さんもでてきそうで
すが、半年後の楽しみであります。
両賞の受賞作がなかったということで、候補作をだしている出版社と本屋
さんは、かなりがっかりしているようであります。芥川賞はともかくとして、直木賞
のほうは、これを受賞したら、そこそこ売れるというのが最近の傾向であります
からね。
売れるということからいえば、今は本屋大賞の作品のほうが売れるのかも
しれません。本が売れることで、本屋さんが息をつくことができるようにという
ことで、本屋大賞は生まれたのですが、その仕掛けをしている「本の雑誌」を
見ていましたら、あたらしい大賞を創設とでておりました。
現在の「本の雑誌」編集長である浜本さんが、「北上次郎『面白小説』大賞
設立宣言!」というのを書いています。
「北上次郎氏が日本のエンタメ書評界に遺した業績を顕彰するとともに、これ
から世にでていくべき作家と作品を広くしらしめるべく、新しい文学賞を本の雑
誌主催で創設することにした。」
当方は北上さんが絶賛する小説を手にしてみて、うまく読むことができたため
しなしでありまして、書評家としては相性がよろしくなしですが、それでも北上
さんが紹介する本は気にしておりました。
この浜本さんの文章にあった北上次郎(目黒考二)さんについての思い出か
ら引用です。
「それにしても、七十六歳にしてラノベを両手に抱えて人目が気にならないと
いうのもすごければ、その面白さを他人のまえで大声で話すというのもすごい
ではないか。ライトノベルだろうと七十六歳だろうと、新しい才能と出会いたい、
面白い本を人に伝えたい、という情熱はこれっぽっちも減っていなかった。」
当方は年齢だけは、北上さんに近づいているのでありますが、面白い本への
情熱は遠く及ばないことであります。

