旅に出たくなることで

 まだ桜にはすこし早いのかもしれませんが、友人夫婦はきままな旅にでて

います。何度言っても見ることができていない雨晴海岸から立山連峰を見る

ことを一番の目的にして、それから北上して鉄路で北海道に戻ってくるという

旅程なのだそうです。

 富山の次は、猿ケ京温泉ということで、それはどこにあるのですかと聞きまし

たら、谷川岳のふもとで、群馬県とのことです。

二時間ドラマが好きな人ですから、二時間ドラマの舞台にでもなって知ることに

なったのですかと尋ねましたら、以前に「フルムーンパス」で旅行した時に宿泊

して、気に入ったので、再訪したとのことでした。

 高齢者夫婦の旅の楽しみの一つに「フルムーンパス」を使ってというものが

ありました。当方も何度か利用したことがあって、これからは年に一度くらいは

これで旅行しましょうと思っておりましたら、2022年に廃止になりまして、これは

本当に残念です。

 当方の九州旅行、トワイライトエクスプレスを使っての関西旅行もともにフル

ムーンパス利用でありました。旧国鉄時代にスタートした企画ですが、JRグループ

となっても継続されていたものは、各社が独自企画を売るようになって、あっさり

と姿を消しました。

 今年からは青春18きっぷもひどく利用しにくい形になっていまして、各社ともに

利用促進というか鉄道ファンを増やすなんてことよりも、露骨に利益確保でありま

すが、それに反して北海道などは利用客が減少することにです。  

 本日に手にしていた本には、次のようにありました。

「思い立って鉄道で能登に行った。以前は一日仕事をすませたあと、上野駅で缶

ビールを買って十一時すぎ、夜行の能登、北陸で向かったものだが、いまは夜行

はない。

 今回、新潟経由でなく、米原経由北陸本線で金沢へ行き、それからのと鉄道

七尾でお寿司を食べ、和倉温泉の海沿いの宿に泊まった。

 ここまで来たらのと鉄道を終点までいってみよう。終点は穴水。」

 夜行の能登は2010年3月のダイヤ改正で、臨時列車になったとありますので、

いまから15年ほど前までは、こういう楽しみがあったのでありますね。新幹線では

こうはいかないことです。

 上に引用した文章が収録されていたのは、森まゆみさんの「用事のない旅」と

なります。

 森まゆみさんのこの本を手にしていますと、ますます旅に出たくなることです。

森さんは一人旅がお好きなようですが、当方の場合は旅は道連れでありまして、

二人旅が基本であります。

 さて、いつどこに行こう。