本日に返却期限を迎える本がありまして、それはインターネットでは延長
の手続きができないものですから、本を持参して図書館へと赴くことにです。
一冊返却し、一冊延長で、新規で一冊かりましょうと思ったのであります
が、新規で借りる一冊の選書に苦戦することにです。本日に期限を迎える
もののほかにも借りているものがあって、それもあわせますと、新しい年を
迎えてからの返却日までに読むものは十分すぎるほどですからね。
まあ読めなくてもいいので、骨っぽいものを借りるか、それともすこしでも
読めるものにするかと悩んで借りたのは、次のものでありました。
パリにはまるで縁がない小生でありますが、鹿島さんといえば、子どもより
本が大事と思いたい方でありまして、当方にとっては大事な反面教師のお一
人となります。
そういえば、先週の毎日新聞読書欄の「この三冊」に鹿島さんは登場して
今年に亡くなった小田光雄さんの「近代出版史探索Ⅶ」を収穫にあげていま
した。
鹿島さんが選者となった時のドウマゴ賞のときにも小田さんのこのシリーズ
の一冊をあげていたのを思いだします。
ちなみに、今回の新聞でのコメントは、次のものです。
「著者・編集者・出版社・印刷所などの要因がどのように出版ネットワークを形成
していったかを考察する『近代出版史探索』シリーズの第七巻。明治末年に完成
した日本独自の出版流通形態の源流に迫ろうとした前代未聞の試みであったが、
著者の急逝により頓挫。無念極まりないが、近々、遺稿である第八巻が世にでる
とのこと。」
当方もこの場で、何度か小田光雄さんを話題にしておりましたです。
vzf12576.hatenablog.com それで、鹿島さんの「パリの本屋さん」に話を戻しますと、最後におかれた
文章が「昔のパリ、今のパリ」という、野見山暁治との対談がおかれています。
野見山さんといえば、つい先ごろに届いた「海鳴り」で山田稔さんが文章
を発表していましたです。
この対談で、それにかかわる部分がありました。
野見山さんの発言からの引用です。
「しかし今になてみれば、あの人たちが話す日本語を、きちんと残しておけば
よかったなと思います。明治・大正時代にパリに出てきて、それっきり変わって
いない日本語だからとても面白いんですね。つまり国木田独歩や二葉亭四迷
の小説に出てくるとおりの会話なんです。
椎名其二さんは『君、その煙草盆を取ってくれたまえ』なんて言う。文章の
中では見たことがあるけれど、あのとおりに言うんだなと思いました。」
この話題いいですね。これは野見山さんの他のエッセイにもあるのかな。
ここのところ読んだだけでも、この本借りて正解でありました。

